キッチンで活躍しそうな足付きの竹ざる、大きさも直径30センチと手頃です。しっかりした編み込みに細い足で心細く感じる方もおられますでしょうか?
けれど、全く大丈夫。竹細工も時代と共に変わっていくというのは常々申し上げている事ですが、竹ヒゴの幅や厚みが薄くなり編みやすく見栄えを大事にする仕事が多くなっています。ところが、この竹ざるは昔の籠のDNAを色濃く受け継いだ堅牢そのもの。
足も細くとも節が入って強度は十分、これだけ底が開いていれば通気性は全く違うし水切れもバツグンです。
竹ざるの底をつけないように編み込みで足を作る秀逸な篠竹のざるもあります。水切りざる足付きのように短く切った足を取り付けることを良しとしなかった職人の美学だったのか、これはこれで魅かれる竹細工です。今回の足付きざるを編んだ職人さんとは違いますが、ほとんど同じ網代底を編む早業の職人のYouTube動画がありますのでご覧になられていない方は是非どうぞ。