続・宮城の肥籠

肥籠職人


昨日の30年ブログの記事で不思議な気持ちが沸き上がると言ったのは、この東北宮城で編まれる肥料ふりに使われてきた肥籠が、遥か南の鹿児島日置の箕と酷似しているからである。


肥籠編み込み


そもそもこの肥籠自体の編み方が独特で箕作りの製法である。だから、この辺りまでの編み込みを比べると、東北なのか鹿児島なのか、どちらで編まれものか分からないくらいなのだ。


スズ竹


肥籠にはスズ竹、桜皮桜皮、藤を編みこんでいく。北と南では竹材が違うのでさすがに全く同じ素材は使われていない。


蓬莱竹


ところが西日本にはスズ竹に負けない柔軟な素材の蓬莱竹(ほうらいちく)がある。鹿児島の箕は蓬莱竹と桜皮を使って編まれるのだ、その編み込みに使われるのは東北の職人さんが使っていたナギナタとよくにた箕刀(ミガナタ)である。




ちなみに蓬莱竹のYouTube動画を作っていますので是非ご覧ください。


古い箕


これらは職人さんの工房にあった古い箕たち、肥籠と同じような素材で編まれているものの箕先(箕の先端部分)が平らなので宮城でも仙南の作りだと言う。


宮城の箕


箕先の尖った仙台より北で編まれていた箕だ。立てた時に箕先が傷まないようにUの字に曲げたソゾミ(ガマズミ)は長めに取られている。


日置の箕


ソゾミは南天のような赤い実のなる木だが曲げてから一旦固まると元に戻らない。日置の箕にはビワの木が使われている。それぞれ山の樹木の特徴を知り上手に活かしているのだが、竹を使った箕のほとんどが網代編みで作らている西日本の中で、まるで飛び地のように突然日置の箕が現れる。もしかしたら、消えてしまった産地があるのだろうか?南北に長い日本地図と、にらめっこが続く(笑)。




宮城の肥籠

 
肥籠


宮城の肥籠も面白い、竹籠と言っても編み込みには竹以外の素材が使われていて独特の模様になっている。木製の持ち手まで付いているのだが、これは一体いつからこんな形なのだろうか?東北には太い竹が少ないので、このように木材を使う事になったのだろうか?


持ち手付竹籠


西日本のように真竹でも淡竹でもそれなりに太い竹材が豊富にあれば同じような肥籠でもこのように持ち手も竹製で作るのが普通である。


まんごく


あるいは持ち手を掴むのではなくて小脇に抱えて使うこのような楕円形で大型の竹籠も昔から使われてきた。


スズ竹


職人さんが材料のスズ竹を見せてくれた。寒い地方に多い笹の仲間で細く背丈も低いが非常にしなりがあって丈夫な竹籠には編みやすく、使っても長く使える秀逸な素材だ。


桜皮


一緒に編みこんであって黒っぽく見えているのは桜皮。山に分け入り旬の良い時期に採ったものを綺麗にまるめて保管している。


肥籠編み込み


スズ竹、桜皮、藤をナギナタと呼ばれる道具で編みこんでいく、仕上げは唐竹で縁巻をする。


杉


杉の持ち手を麻紐で縛る。この麻紐が昔は藤だったと言う。


肥籠、経年変色を比べる


編み上がったばかりの青いスズ竹の色合いが落ち着いて黄金色になっているのがたまらない。それにしても不思議な気持ちが沸き上がる。




「健康の贈り物」青竹踏みギフト

 
青竹踏み乾燥


これは一体何でしょうか?パッと見にはお分かり頂けない方もおられるかも知れません。実は青竹踏みを天日干ししているところなんです、乾燥させた竹材を使用していますけれど湯抜きした青竹をそのまま加工して塗装もせずに仕上げますので管理が大変です。ズラリと並べてカビのきやすい内側の身部分をこうして太陽に晒しています。


さて何も言わなければお気づきいただけない方がほとんどだと思いますのでお話させていただきますが、竹虎の青竹踏みにはご覧にになっていただいています通り全て節が二つ入っています。厚みのある孟宗竹で製作する上に更に強度を考えて丈夫な節部分が取れるように作っていくのです。


青竹踏み


何でもないような事ですが、実は竹の節の間隔は元が狭く、ウラ(先端)に行くほど長くなりますので皆様が思う何倍もの竹材が必要となる非常に大変な事なのです。


孟宗竹、竹虎四代目(山岸義浩)


こうして孟宗竹の竹林を歩きましても頃合いの竹がどれくらいあるでしょうか。そして、その一本の竹を41センチの青竹踏みに取っていくのに単純に端から切断していけばよいという訳でなく、節を二つ入れねばならないとなると比較的にお求めやすいこの製品にも竹材が厳選されているのがお分かりいただけるかと思います。


青竹踏み比較


青竹踏みには孟宗竹で製作した定番タイプと、細身の真竹で製作するピンポイントに効く強力青竹踏みがあります。室内で簡単にフミフミできますので「健康の贈り物」として先様のお名前を刻印して差し上げるのはグッドアイデアではないかと思いました。




総務省ふるさとづくり大賞個人表彰(総務大臣表彰)伝達式

 
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総務省主催の「令和2年度 ふるさとづくり大賞」にて竹虎四代目(山岸義浩)が個人表彰(総務大臣表彰)を受賞させていただきました。ふるさとづくり大賞は全国各地でそれぞれのこころを寄せる「ふるさと」をより良くしようと頑張る団体、個人を表彰することにより、ふるさとづくりへの情熱や想いを高め、豊かで活力ある地域社会の構築を図ることを目的としています。


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東京での表彰式がコロナで中止のため、室戸市むろと廃校水族館さん、お茶生産の津野町三原大知さんとご一緒させていただいての「ふるさとづくり大賞」、今年は県庁にて行われました。全国21団体、8名なので高知県の受賞率は異常に高い!魅力ある産品の豊かさと、何より強い郷土愛を感じます。


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地域の大切な資源、そして「宝」である虎斑竹を地域・人とその技術を活用して海外にまで発信していることを評価していただきました。竹虎が100年にわたって地道に築き上げてきた歴史が認められた結果だと考えています。こうした日本にとどまらず世界に向けて発信を続けていくことがやがて大きなうねりとなり、高知県須崎市安和の虎竹の里に帰ってくると信じ、挑戦を続けていきます。


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今回はせっかくの受賞式なので日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」で走っていきました。うまくしたもので、虎竹の里から高知県庁まで乗っていくと電池が無くなるタイミングです。ドアもなければ、当然暖房もない竹トラッカーですが温かい日差しに助けられました、春はそこまで来ています。




土佐から世界へ「虎斑竹」の魅力に迫る旅

 
ゆい、春のめざめ


このような時期ではありますが、いやこのような時期だからこそ三蜜を避けて、専属スタッフが同行する特別仕様の心地よい旅を楽しみたいと思われる方へ上質な大人旅を提案されているのかも知れません。神姫バス株式会社さんが企画された春のツアーは全国各地に日帰りから3泊4日まで様々ですが、どれも知らなかった日本を知って更に日本の自然や文化の豊かさを感じるられる日程になっているように思います。


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「ゆいプリマ」というバスは外観もゴージャスですけれどシートをはじめてとする車内装備も非常に充実しています。バスと言えば県外への出張に高速バスに何度か乗った事がある程度ですけれど、こんな豪華なバスなど見た事もありませんでした。天然木を使った落ち着いた雰囲気のインテリアで、これならゆとりある日程をリラックスして楽しんでいただけそうです。


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さて、今回の「ゆい」春のめざめ~旅が心をむすぶYUI PRIMAで行く上質な大人旅では「高知・須崎で竹のある暮らし 土佐から世界へ「虎斑竹」の魅力に迫る旅」として日本唯一の虎竹の里を回るコースも用意されています。高知県立牧野植物園から、時計もテレビもないオーベルジュ土佐山で宿泊して翌日に日本唯一の虎竹の里にお越しいただき、映画「陽暉楼」の舞台ともなった得月楼のお食事という豪華なコースです。


虎斑竹は表面に虎皮状の模様が入っているところから名前がついています。命名の父は世界的植物学者であられた牧野富太郎博士、もしツアーに参加される方がおられたら牧野植物園に移植している虎竹にもご注目いただきたいと思います。日本でも虎竹の里でしか成育しない虎竹は、こちらでもやはり綺麗に模様がつかず普通の淡竹(はちく)となっています。イギリスBBC放送の方が言ったように、まさにミラクルタイガーバンブー、虎斑竹は安和の風土が育んだ山の幸なのです。




メゴ笹洗濯籠人生のスタート

 
メゴ笹手付き籠


高知では「メゴ」とよばれて古くから親しまれて来たメゴ笹籠、実はこの竹の枝に戎神社の酉の市にクマデや百両小判など縁起物と阿亀の面をつけて販売されていた事から阿亀笹(おかめざさ)と言う方が名前が通っています。取り付けたクマデがお金をかき集めてくれて商売繁盛や福を招く福笹として知られていますので、この手付きのメゴ笹洗濯籠もラッキーアイテムかも知れません(笑)。


地域にもよりますけれど11月~3月あたりまでが一番適した伐採時期で、この青々としたメゴ笹が見られるのもそう長くはない期間なのです。これくらいの色合いの籠だと持った時の感触も少しズシリとした感じです、色抜けが早く、すぐに乾燥してしまうメゴ笹は伐採して5日間しか竹材として使えない生鮮食品のような素材。


メゴ笹手付き籠


暫く置いておくとこのような落ち着いた上品なベージュ色に変わってきます。これくらいの色合いになると青々とした籠と比べると重さも半分になっています、軽くなると同時に編み込みがギュッと硬く締まるから使い勝手は最高なのです。地味な見栄えになるから...という方もおられますが、それは大間違い。メゴ笹洗濯籠は、このような色合いになってからが籠人生の始まりなんです。これから十年、二十年、三十年と歳を重ねて益々いい色合いに育っていきます。




賞味期限5日!幻と言われた洗濯籠

 
メゴ笹洗濯籠


メゴ笹(オカメザサ・神楽笹)洗濯籠の編みあがりは、いつ見ても美しいものです。冬から春にかけての新竹でしか編まれる事がなく、色合いもすぐに落ち着いた色目に変わりますのでこれも風物詩のひとつと言えます。


メゴ笹洗濯籠


さっき「新竹」と言いましたがメゴ笹はオカメ笹、神楽笹など笹と名前はつきますものの立派な竹の仲間です。最小の種類の竹ですが籠に編むのには物凄くやっかいな性格があって何と伐採してから5日以内に編まないと硬くなってしまいます。竹特有の弾力性やしなりのある素材なのに瑞々しさがなくなると途端に弾力を失い折れやすくなって美しく編めなくなるのです。


メゴ笹洗濯籠


つまり、賞味期限5日!これは職人にとったらなかりのハードルの高さです。虎竹のように素材を保管しておいて一年通して選びながら使っていくという事ができません。時間との闘いと話す職人もいますけれど、この扱いの難しさが高知県などでは素材は身近にあるものの「幻」となっていた所以です。


メゴ笹縦長物入れ籠


メゴ笹特大皿鉢籠


それでも籠に編めれば細い丸竹そのままで使われているだけにケバ立ちもなく防水性の高い優れた性質を持ちます。このようなクズ入れにしてもよいですし、豪快な土佐料理を思い起こさせるような皿鉢のような籠まで素材の太さによって何種類か編み分けられるようになっています。




これぞ土地の守り神!百年蓬莱竹

蓬莱竹に驚く竹虎四代目(山岸義浩)


今日は驚いています!本当にビックリして目が飛び出しそうでした(笑)一体何があったのかをお話させていただきたいと思います。最後に更に詳しくお分かりいただけるYouTube動画も用意してありますので是非ご覧いただけると嬉しいです!


竹虎四代目(山岸義浩)、護岸竹


竹は「衣食住」全てに関わり古くから人々の暮らしの身近にあって、なくてはならない存在だったのですが、実は防災という面からも大きな役割を担ってきました。小さい頃から「地震の時には竹林に逃げろ」と教わってきましたけれど、これは強靭な竹の根が天然の鉄筋コンクリートと呼ばれるほど縦横無尽に走り地面をしっかり固定しているからなのです。そこで、護岸工事の発達していなかった当時から治水のための堤防、護岸などには竹が植えられ今に至っています。


蓬莱竹伐り株


四国や九州など温かい地域では南方系の蓬莱竹(ほうらいちく)、高知県ではシンニョウチクと呼び親しまれてきた株立ちの竹が多くみられます。真竹や淡竹と違い竹根が伸びていかないのが特徴で、川の合流地点や急流点などピンポイントで川岸を補強したい時にはこれほど便利な竹はなかったはずです。ところが、この蓬莱竹が見事に伐採されていたのです!


蓬莱竹伐り株、竹虎四代目(山岸義浩)


しかし怪我の功名と言いましょうか、伐竹いただいたお陰で蓬莱竹の株の様子を皆様によくご理解いただけます。一本一本、非常に堅牢でしなりのある竹が、これだけ密集して生えているのです。


シンニョウチク、蓬莱竹断面


別名「沈竹(ちんちく)」と呼ぶこともある蓬莱竹。空洞であるはずの竹の稈部分が、水に沈むほど厚みのある身が特徴でもあります。この竹材を使う竹細工は地元でも多くはないものの、小物入れや弁当箱にも編まれていました。鹿児島日置の箕として知られる竹細工は、この蓬莱竹をうまく活用した一番有名で美しい逸品です。


孝行竹、蓬莱竹根


この竹根を御覧ください、何という生命力!ものすごいパワーを感じます。「波動」という言葉をご存じでしょうか?世界的にも有名な経営者の方で竹を好きでたまらなくて目には見えない力に魅かれると言われていましたけれど、この力強さを見ると分かる気がします。


竹虎四代目(山岸義浩)、蓬莱竹


次々生える子供たちが親竹から離れませんので孝行竹という名前もあります。色々と名前がある事から考えても、身近で皆に愛されてきた竹だという事なのです。


蓬莱竹伐り株と川


この季節は雨も少なく静かな川の流れです、ところが台風銀座とも揶揄される南国高知にあって集中豪雨などが一旦あればこのゆるやかな景色は一変してゴーゴーと大きな音をたてる恐ろしいような流れになります。


シンニョウチク、竹虎四代目(山岸義浩)


その急流を受け止め、人命と財産を守りつづけてきた蓬莱竹。まさにこれが、土地の守り神なのです。




土場で選別された日本唯一の虎竹

 
日本唯一の虎竹


先日は虎竹の里にも久しぶりに雪が降りました。今朝も気温が低くてうっすらと霜が下りていますが、日本唯一の日本唯一の虎竹たちにとっては寒波の到来が少し遅かったようです。実は竹林は、とても周りきれないほど広大ではありますものの全ての竹に虎模様が付くと言うことではありません。近年の温暖化で色づきが芳しくなくなっているので、せめて1月にこのよう寒さが来ていてれば虎竹の品質にも影響したのにと少し残念に思っています。


虎竹選別土場


ただ、虎斑竹の伐採は先月終わりましたけれど、竹林での仕事は続いています。山の職人は天気さえ良ければ連日のように竹林に出かけて行き枝打ちや山出しの準備をしています、そしてトラック一台分くらいの竹が揃えば積み込みに行って土場に運ばれ選別作業となるのです。


虎竹選別


虎竹土場


竹林での伐採や搬出作業は人目につくことは少ないものの、色付き別、太さ別に細かく選別する竹の仕事は広い土場や畑でされるので地元の方々にも冬の風物詩として馴染みの光景です。小さい頃から当たり前のように見ていると、どこか他の県や地域でも同じような竹選別をこうしてしてるのだと何となく思っていました。もちろん、これが大切な伝統の竹文化であり地元の宝だと年齢を重ねると知る事になります。




別誂えした菅笠の竹骨

 
笠骨、竹虎四代目(山岸義浩)


など使う方も限られているので、ほとんどの人はあまり興味も関心もないに違いない。自然豊かな高知県では川釣りを楽しむ太公望が使っていたり、道行くお遍路さんが被られているのを見かけるが、ほぼ全てが輸入品であり又その事に不便を感じている人はいないと思う。


角笠、菅笠


ところが、このような角笠(つのかさ)で定番のサイズではない別誂えを作りたいとなったら話は別だ。大量生産される海外からの製品では一つ、二つの別注はできないからである。


市女笠骨


おそらく、それまで笠の骨が竹である事にハッキリとした意識がある方もいないかも知れない。古来、手近にあって軽くしなやかで加工性の高い適材であった竹の事を思い出して違う形や大きさを希望した途端に笠骨の現実を知る。


笠骨


角笠骨


笠と一言にいっても先に出た角笠、市女笠(いちめがさ)、富士笠、大野笠、三度笠、胴深笠、次郎長笠、花笠など多種類あるけれど、竹骨であるとばかり思っていた芯に使われている素材は、いつの間にかプラスチックに取って変わられている。


クバ笠


お手元に笠を持たれている方は多くはないと思うが、もしあれば裏返してみてほしい。輸入された安価な笠はさておき、国産の笠ならどうだろう?竹だろうか?自分の持つクバ笠は石垣の職人さんにお願いして作ってもらったものだ。お土産物屋さんに海外で作られたものが並んでいるが、やはり作り手の顔が見えるものがいい。


蓬莱竹の笠骨


しかしクバ笠で何が気に入ってているかと言うと、この蓬莱竹で作られた笠骨だ。表からは見えなくなってしまうが、この自然のしなりと蓬莱竹の粘りが笠なのである。


ちなみに蓬莱竹については明日朝の竹虎チャンネルで防災に役立ってきた地域の守り神としての顔を紹介予定。是非一人でも多くの方にご覧いただきたいです。


竹炭餃子

竹炭ギョーザ


近年竹炭パウダー入りのスイーツやドリンクを目にする機会が皆様の周りでも増えたのではないでしょうか。竹虎でも前々から竹炭入りのお菓子など作ってご紹介していますが、今回は見た目のインパクトも凄い真っ黒い竹炭餃子を社員が作ってくれました。


竹炭餃子粉


まず餃子の皮作りからです、60個分の餃子を作るのに小麦粉(薄力粉)100グラムに対して竹炭パウダーを小さじ1杯程度入れています。ムラなく混ざったら少しづつお湯を加えていきます。


竹炭餃子玉


生地がボソボソの状態でお湯を止めてこねていきます、耳たぶくらいの硬さになったら丸めてラップに包んで冷蔵庫で30分程度寝かします。


竹炭餃子皮


寝かした生地を台に打ち粉をして再度よくこねます。そのあと棒状に平らにのばし切り分けます。切り分けた生地を手の平でつぶして麺棒で一枚づつ回しながら伸ばします。


竹炭餃子タネ


竹炭餃子のタネは下記の通りです。
豚ひき肉 約300g
塩    小さじ1
胡椒   小さじ1(写真は粗挽き使用)
ニラ   2束
卵    1つ
酒、醤油、ごま油  各大さじ1
味の素       7~8振り
生姜(すりおろし)  大さじ4
竹炭パウダー    小さじ1


竹炭餃子


こうして竹炭入り餃子皮に包んで出来あがりです(笑)。


竹炭餃子


食欲をそそられる焼き具合、真っ黒い竹炭餃子と手前の餃子は普通の餃子のようですが...


竹炭ギョーザ


餃子皮は普通のものですけれど中のタネは竹炭入り、白と黒のコントラスト、やはり迫力あります。


竹炭餃子


孟宗竹、竹虎四代目(山岸義浩)


こうして竹炭餃子を楽しませてもらいました。竹炭パウダーの原料となっている竹は、孟宗竹と呼ばれる日本中いたる所にあるものの現在となってはあまり活用される事のなくなっている竹です。日本国内に600種もある竹の仲間の中でも最大級に大きく、厚みのある身が竹炭に適した竹材。活躍の場が少ないばかりか、あたかも悪者のように見られる事もある竹に光が少し当たってきた事を嬉しく思っています。




進化した虎竹スツール

 
虎竹スツール


虎竹スツールの誕生には面白い話があります。元々は自分が蓬莱竹で編んだ背負い籠を逆さにして見て、ふと「ここに腰掛けられたら椅子になるな」と思った事が始まりだそうです。それまでも竹細工と言えば籠かザルばかりで、あまり面白みを感じておらず自分なりの竹の造形をずっと考えられていたからこその閃きだったのかも知れません。


しかし、それから実に18年という月日を重ねて現在の竹スツールが完成したのですから、その真っ直ぐな姿勢に頭が下がります。竹のファニチャーは、その素材を強度の必要な机や繰り返し荷重のかかる椅子等として製作することの難しさと、しっかり機能した時の素晴らしさがありますが、自分もこの竹スツールに出会った11年前からずっと使用してきましたので愛着と共に課題も見えてはいました。


虎竹スツール内部


今回の虎竹スツールには中央の丸い空洞穴上部に二重八ツ目編みを追加して強度を増しています。ところが本当の強さの秘密は籠内部の見えない所に補強籠を別に編んで組入れている所にあるのです。最終的には内部補強籠を滑り止めの底部分丸ゴムでしっかりと留めて固定されています。この辺りの工程は動画でご覧いただく方が分かりやすいと思いますので、またご案内したいと思います。


日本最大級の孟宗竹の林から

孟宗竹、竹虎四代目(山岸義浩)


孟宗竹は日本最大級の太さと長さを誇る竹で大陸から日本に渡ってきたのが江戸時代の事です。諸説ありますが、わすが300年から400年程度前に入っ来た竹であるにも関わらず全国津々浦々に生育している所をみると当時はどれ程珍重され人々の暮らしに役立ってきたのかが分かります。


孟宗竹


北海道松前町を北限として(近年では温暖化で更に北に進んでいます)いますけれど、以前は山形県庄内地方が生育の限界と言われ名産地である湯田川温泉にお伺いした際には雪の中に逞しく伸びる孟宗竹の竹林で楽しい時間を過ごした事を思い出します。「孟宗」と言えば孟宗竹の筍のことを指すほどの筍料理を愛する地域でしたが、やはり南方系の竹には寒さが堪えるのか四国や九州にあるような大きなものは見当たりませんでした。

 
孟宗竹の竹林


それでは、このような太く長く立派な地元の孟宗竹はどうするかと言いますと実は意外なほど竹細工や工芸には活かされておらず、そのため竹林を手入れする事もありませんので放置竹林の代名詞のようになっているのが現在の孟宗竹なのです。生命力にあふれ、強い繁殖力、大きな身体で、かっては武家のステイタスシンボルとして庭園での観賞用に大流行したこともある竹が今では邪魔者扱いです。


竹林の青空


日本の竹細工は編みやすい優しい、柔らかい竹素材へどんどん移行してきました。昔ながらの孟宗竹を使った花籠や荒物細工をしていた職人も少なくなって来た中で孟宗竹の身の厚さを活かした竹炭の原料として、あるいは竹箸の素材としても多用されています。




第12回世界竹会議台湾TAIWAN(12th World Bamboo Congress Taiwan)

台湾からの贈り物


台湾の黄さんから美味しそうな贈り物が届きました。竹の産地である南投県はお茶作りでも有名な地域で何処に行っても香り豊かなお茶を頂きます。お茶を入れる所作も型にはまったものではなく会話が弾むような楽しいものなので宿泊していた所のご主人に一度丁寧に指導してもらいました。そういえば日本に帰って道具も揃えたまま一度もやらずじまいです、今回年期の入ったお茶も送っていただきましたので、この機会に再チャレンジせねばと思っています。


お菓子の中には筍のクッキーがあります。これは以前にも頂戴した事があって竹虎の社員も喜んでいます。台湾は竹への取り組みは日本の何倍も進んでいます、工芸や建築、アートへの竹の活用には目を見張るものがありますが、筍をお菓子に加工している事ひとつ取っても自分たちの何歩も先を進んでいるように感じます。


世界竹会議メキシコ、11th World Bamboo Congress


そんな台湾で第12回目となる世界竹会議(12th World Bamboo Congress)が昨年の秋に予定されていました。コロナウィルスで一年延期となった今年はどうでしょうか?海外の早いところではワクチン接種が始まりましたのでこれからに期待したいところです。


世界竹会議メキシコ、11th World Bamboo Congress、Michel Abadie


前回のメキシコ大会では日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」を船で運びメキシコはハラパの街を
走る事ができました。できるなら世界竹会議台湾でもこの電気自動車の走る雄姿を見ていただきたいものです。




手直ししながら長くご愛用いただくスズ竹市場籠

スズ竹市場籠


スズ竹市場籠の修理依頼が増えています。竹籠や竹ざるは元々少しくらい傷んでも簡単に買い替えるような事はせずに出来るだけ修理しながら長く愛用していたものです。まさに今、そしてこれからの日本人が先人に倣い見直さねばならない習慣の一つだと思います。だから、このような籠の手直しは大歓迎!今回のスズ竹市場籠は縁巻きと持ち手の交換をします。




スズ竹が120年に一度の開花となって一斉に枯れてしまいましたので材料不足から籠が編めなくなっています。海外で作られた似たような手提げ籠を拝見しましたが、遠くからでもすぐに分かる程度の品質の低さです。国産市場籠の魅力は堅牢でしなやかなスズ竹にあって、これ以外の竹では本来の市場籠はできません。


スズ竹市場籠修理


なので、もしお手持ちのスズ竹市場籠が古くなって傷んできたとしても長くお使いいただいて色艶の深まった籠は値打ちがありますし、傷みやすい底の角部分や持ち手の取り換え程度なら何とか修復できていますので是非おススメします。


スズ竹市場籠


スズ竹市場籠g


薄型のスズ竹手提げ籠バッグも新品のようになりました(笑)。




黒竹箒!お前もかっ!

黒竹箒、竹虎四代目(山岸義浩)


竹箒も国内では名人と呼ばれる職人さんが次々に引退されて随分と少なくなりました。それでも黒竹を使った箒は今でも少しづつ製造されていて肩に担ぐとズシリとくる重さ、これが日本の竹を次世代に繋ぐ重さでしょうか(笑)。


黒竹箒


さて、そんな黒竹箒ですけれど、こうして見ていると何ということもありません。ところが持ち手の黒竹をよく見てみると...


黒竹箒、害虫


これです!竹の虫が見事に柄の黒竹を食べてしまっているのです。本当にもう「黒竹!お前もかっ!」とジュリアスシーザーになった気分です。


タケトラカミキリの食害


しっかり管理されている竹材であっても、自然の営みを人間がそうそう簡単にコントロールできません。「何かを生み出す行動でなければ、行動とは言えない。」ともシーザーは言ってます、とにかく害虫に喰われないよう結果を出すべく行動あるのみです。




飾り竹炭と虎斑竹100年計画

飾り竹炭、インテリア竹炭


飾り竹炭は虎竹を丸竹のまま高温の土窯で焼き上げています。通常の竹炭は一定の幅に割ってから焼き上げて使い勝手のよいサイズに切断していますのでインテリアに使う飾り竹炭はちょっと異色の竹炭と言って良いかも知れません。そもそも竹は中が空洞になっていますので丸竹のまま焼き上げると言うのは割れややすく、ヒビが入るなど品質管理の面からもリスクがあってあまり見かける事はない竹炭です。


虎竹


ところが、竹虎ではどうしても丸竹を焼かねばならない理由があります。実は虎竹の竹林から伐採される竹の多くは虎模様の色づきが良いものばかりではありません。「白」と呼んでいる色づきのない竹が近年特に増えていて、この竹材の有効活用するために竹炭に焼いているのです。


丸竹炭


この直径くらいの竹を竹炭にすると縮んでこのような細さになります。丸竹を焼き上げるのは難しく運んだり作業の最中にも折れたりしますので取扱いには注意が必要です。


飾り竹炭、インテリア竹炭


せっかく山から出された竹が使われる事なく朽ちていくのは見ておられません。インテリア竹炭としても使う場合にも折れやすい難点があり、ヒビ割れ、曲りなど高温で焼き上げる中で竹がねじれたりと色々ありますものの、それぞれ竹の個性として楽しんでいただきたいと思っています。




虎竹やたらソファベンチを編む

 
虎竹ベンチ


虎竹やたらソファベンチができました。どこかで見たような編み方で作られている...そう思われた方はもしかしたら日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」ではないでしょうか(笑)。竹トラッカーは走る竹工芸と勝手に言っておりましたが同じヤタラ編みで仕上げられています、当たり前の事なので今まであまり話すことすらありませんけれど竹ヒゴのしなりと編み込みで形が作られています。


竹トラッカーのチャレンジラン横浜では高知から横浜まで1000キロを走破しても全く編み込みに不具合もなく改めて編み込みの強さを再認識しましたけれど、接着剤やネジなど使っていないことに驚かれる方が何人もいたことに反対に自分がビックリでした。やはり虎竹の里の狭い世界の常識に捉われていると正しく竹をお伝えすることはできないと思いました。


虎竹やたらソファベンチ


竹トラッカーはLike-T3という光岡自動車さんの電気自動車をベースにしています。今回の虎竹やたらソファベンチはスチール製フレームをベースに編んでいきます。


虎竹椅子、竹虎四代目(山岸義浩)


出来あがると、さすがの迫力、贅沢なお昼寝を楽しんでください。贅沢な夢がみられるかも知れません。




命と財産も守り続けてきたのは私達(竹)です。

 
徳島、四国三郎、吉野川


高知から北に向かって高速道路を走って行く、川之江東JCTを過ぎて徳島自動車道に入ると池田町辺りからずっと吉野川を見ながら進んむことになります。そこで、いつも思うのが川の両岸で風に揺られている達の事です。今日は穏やかな流れで美しい川面も、一旦豪雨となれば坂東太郎の利根川、筑紫次郎の筑後川とならび日本三大暴れ川に数えられる四国三郎吉野川は表情をガラリと変えて恐ろしい濁流となります。


台風銀座の高知に生まれ育った自分でもゴーゴーと凄まじい音を立てて大きな真っ黒なうねりとなって流れていく川の濁流には慣れる事がありません。できれば一生見なくてもいいとさえ思う洪水は、治水工事の技術が進んだ現代でも毎年のように日本のどこかで多大な被害があるのです。ましてや昔ならどうだったのでしょうか?護岸用として植えられた竹林は吉野川に沿ってグリーンベルトのように伸びていますが、まさにこれがライフラインとして地域の人々の命や田畑、財産を守り続けてきたのです。


千葉県、小糸川


前にもお話いたしました千葉県、小糸川の曲りくねった川の流れの両岸にも植えられているのが竹。縦横無尽に伸びてそれぞれの竹がしっかりと繋がって天然の鉄筋コンクリートと言われる強さが堤防の決壊を防いできたのです。「命と財産も守り続けてきたのは私達です」上空から見ると誇らしい姿はそう言っているように感じました。


高知の護岸竹、蓬莱竹


暖かな気候の高知では護岸竹と言えば蓬莱竹が良く見かけられます。地元ではシンニョウダケとも呼ばれる南方系の株立ちの竹で孟宗竹や真竹、淡竹のように根が広く伸びて行かず株が大きくなっていくだけなので好んで植えられたようです。川の流れが急な場所や合流する所にピンポイントに生えてるのを見かけますので昔の人々が無くてはならない水の扱いに苦労してきた事が忍ばれます。この蓬莱竹については、先日ショッキングな大事件がありましたので近々この30年ブログでお話する予定です。


竹の曲がり角が見える「穂垣」が出来あがりました

穂垣


袖垣というのは日頃はあまり身近に感じられている方は少ないと思います。時代と共に建築様式が変わり竹で垣根をされる事もありませんし、よく普通のご自宅でも玄関脇に設えられていた袖垣も見かける事は無くなりました。いえいえ実はお近くにあったりするのですが、実は意識していないので目に入っていない事も多いのではないでしょうか。


穂垣


今回完成したのは穂垣と呼ばれる竹の穂先を使った垣で、竹の垣の中でもかなり個性的で袖垣上級者の方がお使いいただきますので竹虎でも久しぶりに製作しました。実はあまり日頃から作るものではありませんし、最近では材料の竹の穂先自体が少なくなって仮に沢山の注文があってもまかない切れない竹製品のひとつです。


竹


竹の枝だから竹林にはいくらでもあるように思われるのが普通です。ところが竹はあってもその竹枝だけを使う訳ではありません、竹を伐採し竹の稈は別の加工に活かしてその際に切り外したものが竹穂に使われます。


虎竹山出し


今回製作した穂垣は黒穂と呼んでいる黒竹の穂先を使用しています。虎竹や孟宗竹の竹枝もかっては伐竹した後に小枝だけを集めて色やサイズにより等級に選別し、10トントラックに満載して出荷するほどでしたが現在のように竹を伐る事が少なくなると、このような竹枝も生産されなくなります。


何気なく竹の穂垣を御覧いただいていますが、竹一本を全て製品に加工して成り立っていた竹の仕事はすでに曲がり角に入っています。それでも昨年の6月に公開させてもらった袖垣製作の動画はすでに再生回数115万回を超えました、多くの方の期待と応援の声と励みに思いながら歩んで行きます。




山のプラスチック?シダで編まれた脱衣籠

シダ籠、竹虎四代目(山岸義浩)


虎竹の里は日本唯一の虎斑竹だけでなくてひと昔前には良質のシダの産地としても知られていました。おっと「シダの産地」などと言ってもシダが何なのか知らない方もおられるかも知れません。シダをご存じであってもシダを何に使うのか分からなければ「産地」と聞いても、沢山集めて食べるの?ぐらいに思われても仕方ありません。


シダ編み二重脱衣籠(大).g
 

ところが、実はシダは日本中の山々に普通に生えていますけれど、その茎の部分は表皮がツルツルと滑らかで硬く防水性があり、まるで「山のプラスチック」と呼んでもいいほどの凄い素材なのです。そこで昔から湿気に強いその性質を生かして茶碗籠や脱衣籠として多用されてきており、現在でもシダ編み二重脱衣籠など最高のランドリーバスケットが編まれています。


シダの茎


これがシダの茎です、非常に艶やかですべすべした触り心地は他には探しても見当たりません。小学校4年生までは遊び場は山や竹林ばかりでしたので自然とシダの特性を覚え様々な細工や仕掛けにした覚えがあります(笑)。


シダ編み


どうでしょうか?この表皮。美しい光沢があり惚れ惚れとしてしまいそうです。茎部分は硬くもありますので、そのままではポキッと折れる事もありますが熱湯処理した籠編み素材となると柔らかさが出てきて籠にあめるのです。


シダ編み籠


この脱衣籠は二重編みした手のこんだ細工です、大小二つのサイズがあってそれぞれお使いいただくお客様からは大好評いただいています。


シダ編み籠内側


シダ編み脱衣籠


籠の内側を手でなぞると竹肌とも又違う独特の優しさと逞しさを感じます。これだけ綺麗な表皮だと大切な衣類を入れても安心してご愛用いただけそう、知らない間に日本の暮らしから消えて無くなってしまった昔籠を本日は御覧いただきました。



「青物だから真竹だろう?」ちょっと違う竹虎、青物細工の竹籠たち

 
茶碗籠


新竹で編まれた茶碗籠は青々として気持ちが良いものです、近年は定番のサイズに加えてお一人様世帯が増えたということで小ぶりに編んだ籠も作らせて頂いています。定番の大きさが直径約35センチに対してお一人様は直径が約25.5センチとわすが10センチ程度の違いのようですけれど、こうして見ると二回りくらい小さく見えます。本当に少し前なら職人の腕試しか気分転換に編んでいたようなミニサイズの茶碗籠に時代を感じます。


青竹手付き籠


手付き田舎籠は地元農家では万能籠として色々な用途に重宝されています。均整の取れた見栄えも大事ですが何より耐久性や強さが求められますので、より堅牢に、より丈夫にと進化してきて今の形になりました。お手元に届いたお客様なら、この籠本体に触れてみて、両腕で押してみて、編み込みの硬さにビックリされた方も多いのではないかと思います。


さて、普通なら青物細工、竹細工としてひとくくりにされて、これらの籠たちが一体どんな竹が使われているのか考えた事もないかも知れませんし、そもそも扱っている店舗の方が「青物だから真竹だろう?」程度の話しかできませんので日本の竹文化が忘れられる一方なのです。


青物竹ざる


実は先の茶碗籠にしても、この手付き田舎籠にしても淡竹(はちく)で編んでいます。さらに手付き田舎籠の場合は編み込みの骨部分に幅と厚みのある孟宗竹を使います。この水切りざるなどのように普通は真竹で編まれる籠類が、職人によっては使いづらいと言う淡竹や孟宗竹まで使われるのには、それぞれの地域で育つ竹が大きく関係します。


特大竹ざる


自分で山に入り竹を選んで伐採して籠にしてきた歴史を考えれば身近にある竹材が一番の素材です。日本には600種類もの竹があるものの、流通している籠やざるに使われる竹は数えるほどしかありません。「竹」とひとくくりにするのではなく、それぞれ特徴のある竹で作られてる事を知る事が竹を見直す一歩となります。


今日は、真竹と孟宗竹で編まれた70センチ特大サイズを手にして上機嫌です。




続・竹炭で竹炭を制す

 
竹炭の汚れ


昨日も申し上げましたように、竹炭は焼き上げた窯から出したままの状態で保管しています。細かい竹粉が沢山付着してもいますので軍手などの目の粗い生地のものを付けて選別や袋詰めの仕事では、手袋を外した手は真っ黒になっています(笑)。


竹炭粒


ビニール手袋をすることも多いですが、ついうっかり素手で竹炭粒などを手にしようものならこんな感じです。粒と粒が擦れて細かい竹炭微粉末が出ますから手にも付着しやすいのです。そこで、このような細かい竹炭を使用する竹炭枕等は目の細かい不織布を二重構造にして微粉末をシャットアウトしているのです。


竹炭の汚れ残し


さて、手に付いた竹炭の汚れ落ちを確かめるために一般的なハンドソープでまず洗ってみます。自分も経験があるますけれど、竹炭の細かい微粉末は指紋の溝に入り込んでしまって結構洗ったつもりでも汚れが落ち切りません。


竹炭石鹸


そこで、いよいよ竹炭パウダーを配合している虎竹の里竹炭石鹸の登場なのです。


竹炭石鹸の泡


竹炭が入っていて黒光りしている石鹸なので泡も黒いのですか?洋服に黒くつきますか?と何度かご質問いただいた事もあります。しかし、ご覧のように泡は黒くありませんし、服について黒くなるようなものではありません。フワッとした優しい泡立ちでスキッとしながらも、つるつる、しっとり洗い上げてくれる使用感はリピート率ナンバーワンで発売以来31万個を完売した実績が証明してくれています。


竹炭石鹸で洗い上がりの手


竹炭で汚れた手を竹炭石鹸で洗ってみた結果はご覧の通り!隅々の細かいところまでしっかり洗えて竹炭の黒さは全く見当たりません。ハンドソープとして開発した竹炭石鹸ではありませんが吸着力のある竹炭パワーを改めて感じます。


ちなみに竹炭石鹸のYouTube動画でご紹介させていただいている「お客様の声」には超敏感肌で色々な石鹸を試して、ようやく15番目にトライした虎竹の里竹炭石鹸で初めてヒリヒリ感がなくて涙が出そうになったというお便りがありました。アトピー体質の自分もそうであったように肌に合う石鹸を探し求めておられる方に一日も早く、一人でも多くお届けしたいと思っています。




竹炭で竹炭を制す

 
竹炭の仕事


竹炭を入れたミネラルウォーターの美味しさや、竹炭(バラ)の消臭効果はステイホームでご自宅に居る機会に初めて体感されて驚かれる方が増えてきたようです。原料である孟宗竹の竹林は昔のように筍農家さんが管理する事もなく、竹製品に加工されもしませんので誰にも手入れされず荒れてしまい「竹害」などと不本意な呼び方をされていますので竹炭に焼くなど少しでも活用できるのであればと言うのが当社の思いでした。ところが、継続利用可能な唯一の天然資源として環境に優しい素材という利点のみならず、それまで一般的だった備長炭の数倍の効果が確認されてからは「竹だから使いたい」と言うユーザーの方が増えて嬉しく思っています。


竹炭汚れ


さて、そんな竹炭製品はお手元に届けさせて頂きます場合には水洗いせず窯から出したままの状態ですので、素手で触るとこんな風に真っ黒になってしまいます(笑)。室内に置く前に竹炭(バラ)を水洗いされた方でしたら、もしかしたらご存知かも知れませんけれど竹炭の微粉末は意外に細かく当社スタッフが軍手をして仕事していても手袋を外せば手はこのように竹炭粉で汚れています。


泡ハンドソープ


竹炭加工の仕事を終えて手洗いするスタッフが口を揃えるのが当社に備え付けられていたハンドソープへの不満でした。ドラッグストアなどで普通に市販されている泡石鹸では指先やツメの間にまで入りこんだ竹炭汚れは簡単に落とせないのです。


竹炭石鹸


そこで思いついたのが竹炭石鹸、竹炭の吸着力が頑固な竹炭汚れをスッキリ落としてくれるのでは?まさに「竹炭で竹炭を制す」という考え方...果してその結果は!?(明日につづく)