日本はつくづく自然が豊かな国だと思います、そして以前は小さな国だと思っていましたけれど改めて地図を見直してみると北は亜寒帯から南は亜熱帯まで長くのびた国土には樹木の種類が多くて何とヨーロッパの倍だと言います。少し意外ですけれど驚くのはまだ早いです、竹の種類は世界で1300種類ですが実にその半分近い600種類が日本に自生しているのです。四季があり多様性に満ちた素晴らしい環境があるという事が、こうして山々を見るだけで分かります。
さて、そんな沢山の竹類の中で三大有用竹と言えば孟宗竹、真竹、淡竹(はちく)です。本日は直径、高さとも最大級の孟宗竹で作られる竹製品のひとつ竹首枕について少しだけお話しさせていただきます。
先日手書きのお葉書が届きました、竹首枕をご購入いだたきましたお客様からでした。「10分だけ使うつもりが、あまりの気持ち良さにそのまま朝まで寝てしまいます。」とあります(笑)、竹首枕は最近多くなったスマホ首の改善用に竹の丸い特徴を活かして製作したものなのです。
スマホ首とは、ストレートネックあるいはクレーンネックとも呼ばれていて湾曲しているはずの首の骨(頸椎)がまっすぐになり、頭の重みや首への負担を分散できない状態になっていることを指します。今は誰でも持ち歩いているスマホを長時間使用される若い方にも増えている現代病と言ってよいかと思います。症状がすすむと肩こり、眼精疲労だけでなく頭痛や吐き気、不眠なども引き起こすようなので首を当てるとヒンヤリ心地よい竹枕がお役に立てればと思っているのです。
竹首枕に使われる厳選された孟宗竹が炭化窯から出されて来ました。青々としていた表皮は高温と圧力で蒸し焼き状態にされて茶褐色に変化しています。この竹素材をどんな風に加工して皆様のお手元に届く竹首枕に製造していくのか、動画で紹介しています。