復刻した籐手提げ籠バッグ

復刻した籐手提げ籠


さて、本日は復刻した手提げ籠をご覧いただこうと思っています。手提げ籠バッグというのは買い物したものが入れやすいように口は大きくしたいので底編みから立ち上がりは垂直か、あるいは口部分になるに従い広がっている籠がほとんどです。ところが、この籠は珍しく口部分がしぼめられているためボディに独特の柔らかい丸みがあって何ともステキです。


復刻した籐手提げ籠バッグ


実は竹材ではなくて籐を使って編まれていますので微妙なカーブなども竹とは違う魅力があり思わず目が留まります。さて、これだけの秀逸な手提籠バッグなので一つ復刻してみたいと思うようになり籐編み職人さんにお願いしていました。復刻の場合、いつもの仕事と違うので当然に同じような形は編むことが出来ずに何個かの試作をせねばなりません。時間も何倍もかかりますが、ようやく編みあがって来たのが自分が左手に持っている白っぽい籠です。


あれ?違う色合いの籐編みにしたのか?と思われる方もいらっしゃるかも知れません。ところが、右手に持つ茶色がかったオリジナルの方も、元々はこのように白い籐だったのです、時間の経過と共に段々と色合いが濃くなり今の姿になっています。つまり、茶色の籐籠は随分と昔に編まれたもので、デザインもそうですが籐ヒゴを見てもかなりの年期を感じます。


根曲竹手提籠バッグ


この手提げ籠バッグは最近出番の多くなっている根曲竹で編まれた籠。左右の色の違いは別の竹素材かと思うほどですが、やはり経年変色によってこれだけの色合いの違いとなした。左手に持つ茶色の根曲竹は義理のお母さんが若い頃から愛用していた一つ...、この竹の経年変化の面白さ、時間職人の仕事については又ゆっくりと新春にお話しさせていただきます。


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