ちょっと見ると虎模様のように斑が入っているので間違える方もいそうですけれど、これは黒竹です。近年の気候変化によって虎竹の色づきが変わってきたというお話しをする事があります、同じように黒竹も以前のように黒光りするかのような黒竹林が少なくなってきています、やはり本当に自然というのは敏感なものです。そんな虎竹と黒竹の違いは、色合いの他には太さ、黒竹は竹の中でも小ぶりな分類で太さも小さく背丈も低いのが特徴なのです。
細身な竹の性質を活かして、丸竹をそのまま使った黒竹筒箸箱は籐編みのタガで蓋をしっかり留める仕組み、蓋をあければ中には同じようにタガで留めた虎竹箸がでてくる面白さです(笑)。
この上蓋部分は、ゆるいカーブを描いて切込まれています。籐編みタガを上にずらして小さく飛び出したタガ留め部分まで持って来てから上蓋を開きます。
自然の黒竹は太さもそれぞれ違いますので中に収納している漆仕上げの虎竹削り箸も籐タガで留めるようにしています。こうする事により持ち運びの際に二本のお箸が固定されて不必要に動きませんし、取り出しやすくもなります。