網代底の籠やざるは真竹で編まれたものはもちろんですが、篠竹やスズ竹、根曲竹と言った寒い地方の竹で編まれたものが多く、西日本ではあまり見られない編み方です。
この迫力のある力竹が印象的な古い竹籠のように、農家さんの納屋等で見かける網代底も四国や九州では、ほとんど見た事がありません。
そう言えば、いつもの仕事の合間を見て腕試しのために特に力を入れて編んだザルと手付き籠を拝見させてもらう機会がありました。日常使いされる竹編みと又違った雰囲気と魅力に驚いたものですが、この職人も関東地方の技を継承されている方でした。
西日本では中国地方の一部に網代編みの竹籠が伝わっているだけで、全く見る事のない編み方なのに突如遠く離れた四国は高知に「土佐網代」として伝統の竹細工があったというのは不思議です。毎週日曜日に開催されている300年の歴史を誇る日曜市、地元の産品にあふれる露店の店先で使い古された土佐網代の籠に面影が残っています。
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