この籠をご覧になられて「懐かしい」と思われる方は、ある一定の年齢以上の皆様だと思います。町の銭湯は、すっかり少なくなって今や大浴場といえば温泉地か健康ランドくらいしかないのかも知れませんが、その当時あちこちにあって銭湯で脱衣籠として使われていたのが、この形の籠でした。
その籠の多くは籐製だったり、オカメ笹あるいは神楽笹という細い竹の仲間で編まれていました。オカメ笹は高知ではメゴ笹と呼ばれていて既に30数年前には「幻の籠」となっており自分も一度見たいと思いつつ何と実物を手にするのに3年もかかった覚えがあります。
職人の高齢化や素材不足で編まれなくなっていた籠たちではあるものの、編み方の技術自体はシダ編み食器籠などとして細々と残っていましたので一つづつ復刻してきました。そして、遂に今回は日本唯一の虎竹洗濯籠として蘇らせることになりました。
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