このような竹籠は昔から農家では多用されてきて日本各地に沢山の作り手でいて、様々な形が残されています。竹ヒゴの作りや形によって米揚げともマンゴク(万石)、コエジョウケ(肥ざる)、シカクジョーケなど、それぞれに特徴があり呼び名も変わっています。今回、手にしたこの籠は今までのどのタイプよりも長細く編まれていて一体何のためなのか?通常なら55センチ程度までのものばかりなのに、この肥ざるは70センチを超えてます。しかし、職人に聞いても理由が分からず昔からこの形だったそうです。
小脇に抱えて使う籠ですから幅はどこで見かけても概ね同じ、しかし長さがこれだけ違うと収穫していた作物が関係していたのか...などと気になります。あ、そして今、自分の持っているマンゴクが全て巻縁なのに対して、この長い籠は当縁です。当縁がお分かりにならない方は、こちらの楕円洗濯籠をご覧ください。同じような形の籠で説明していますので分かりやすいと思います。
しかし、この長い籠は横から見ると両端が反り上がった舟を連想される格好の良い形をしています。このような荒物の籠ですが実はかなりの腕前の職人だと分かります。後で魚籠を見せていただきましたけれど、やはりと納得。次回機会をみてご紹介したいと思っています。
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