惚れ惚れ経年変色!竹ピクニックバスケット

 
竹角籠


惚れ惚れするような古く美しい竹籠に出会いました。まず目を引くのは色合いです、真っ白だったはずの色合いが数十年という月日を経て、えも言われない魅力的な深みのある風合いです。形も素晴らしい、今では手間で誰もやらないし多くの職人も知らないかと思いますが当時の角籠は底に向かって微妙に小さく作られていて四隅のラインが斜めに降りて籠の安定感と品格を漂わせていたのです。


竹ランチボックス


実用性の高い竹細工の場合には古いものは概ね傷みがあるものですけれど、これはデッドストックとして置かれていたもので今までも最高水準の保管の良さ、虫喰いもありません。


竹弁当箱、錆びた金具


40年とも50年とも言う金具が時代を感じさせます、とにかく何から何まで渋い(笑)。


竹ピクニックバスケット


現在ではピクニックバスケットとして作られる新品の籠はこんな色合いです。見比べていただきますと色合いの違いに驚かれる方もおられるかも知れません、しかしこれが「時間職人」の神技です。


豆腐籠


ひと昔前には豆腐を入れて自宅に持ち帰る豆腐籠としても使われてきた角籠。豆腐だけでなく、野菜でも魚でも竹籠に入れて持ち運ぶのが普通の時代にスピードと効率化重視で大量に編まれたものなので内側の四角い竹フレームの曲げ部分には真っ黒い焼け焦げがついています。それが又、竹産業が盛んな頃の面影を今に伝えてくれているようで愛おしいのです。




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