国産孟宗竹のカトラリーたち

 
竹カトラリー


加工性の高い竹は昔からスプーンやヘラなどカトラリーやキッチン道具にも沢山使われてきました。細く割った桁をヒゴにして編み込み編組細工とはちがって竹素材を削り出して製作しますので、中が空洞になっている竹の場合は思った以上に大きな竹でないと身の部分が使いづらいのです。そこで多くは日本最大級の竹でもある孟宗竹が原材料に選ばれます。


竹スプーン


耐久性から金属のように薄く加工するには限界がありますので、例えば竹スプーンなどは最後に残ったカレーやスープを食するのに金属製の使用感には及ばないと感じる事もあります。しかし、それでもついつい竹製に手が伸びるのは特有の温もりを感じる手触り、口当たりの優しさが金属のカトラリーとは全く異なる使い心地だからです。


竹フォーク


近年は海外製造されたものも多くあります、しかし自分達は放置竹林などと呼ばれ使われる事の少なくなった日本の孟宗竹を製品としてお届けしたいと考えています。祖父の頃よりお付き合いのある職人が作るカトラリーに魅力を感じているのです。


虎竹トング


虎竹を使ったトングは数量があまり出来ませんのでウェブサイトでもご紹介していないものの、30年ブログをご覧いただいた方から色々なサイズでのお問合せを頂戴しています、こうやってボツボツと職人のペースで作られるものもいいものです。


竹箸


カトラリーとは少し違いますが、この竹箸は母が昔から褒めていた使いやすさと耐久性を兼ね備えた隠れた逸品。忘れるくらい長く愛用していると何度も話しています、そういえば小さい頃から食卓の箸立てにはこの竹箸がありました。いつだったか、ご自身の店舗に数十年立って竹とお客様とに向き合い続けられてきた女将さんが、奥の台所からこのお箸を手にして来られて母と全く同じ事をお話しいただいた時には鳥肌が立つ思いでした。


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