竹製の玉袖垣を今回ご紹介してみたいと思ったのには幾つか理由があります。ひとつは、ほんの一昔前まではこのような袖垣が普通に玄関脇などに設えられていたのに今では本当に大きな邸宅であるとか、和風の庭園や特別な場所にしか設置しない竹製品となってしまった事です。
ご存知ない世代の方には信じられないかも知れません。日本は狭いようで広い国ですから、もちろん地域差はあって雪の多い地域では袖垣などあまり使われなかったりしますが、ごく一般的なご自宅の庭に設置されてきたものなのです。
毎月数回は定期的に10トントラックに袖垣を満載して出荷していた程ですし、イベント等に出かけて行っても4トン車くらいの製品は空になるほど人気と言うより当たり前に使われていた製品ですから少なくなったとは言え現在も需要はボツボツとあります。海外からの輸入品をホームセンターで見かけることもありますから、この虎竹枝折戸等と同様にやはりそれなりに流通している庭園用品ではあります。
袖垣を初めてご覧になられた方の多くが口にされるのは、一本の柱をそのまま使っていると思っていたのに細くわった虎竹を孟宗竹の芯に巻き付けている手のかかった細工への驚きです。そこで、少し長めのYouTube動画となりましたものの竹枠組みから仕上がるまでをご紹介することにしました。どうかご覧ください。
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