メゴ笹洗濯籠の編み方

メゴ笹洗濯籠


青々としたメゴ笹籠を見ると、この季節になったのだなあと思います。はっきり測ったことはないものの竹は伐採したばかりの水分を含んだ時と乾燥させた竹材では体感で3倍くらいの重さがあります。工場で乾燥させて製竹された竹を持って「竹は意外と軽いね...」などと話されるお客様がいましたけれど、山の職人さんが虎竹の里の急勾配の斜面で担ぐ竹は全く違うのです。このメゴ笹にしても伐採してすぐに編まれていますからズシリとくる竹の命を感じる重さです。


メゴ笹籠


ところが、これが自然に乾燥してみるみる色が落ちついて来ると軽く、同時に編み込みがカチリと締まり使いやすい籠になるのです。


メゴ笹、おかめ笹


メゴ笹は地方によってはオカメ笹とも呼ばれています。細い丸竹のまま編み込みに使うので毛羽立ちがなく繊維への引っ掛かりがありませんから脱衣籠として多用されてきました。昔の銭湯によく使われていたのを思い出される方もいるかと思います。


メゴ笹籠


メゴ笹の材料によってはこんなに大きなサイズの籠があまれる事もあります。油抜きもせず自然素材そのままに編み込みますが高い防水性がある素材で椀籠としても重宝されてきました。


メゴ笹深籠


近年は生活様式の変化や多様化によって、以前は編まれることのなかった深籠も作られます。


メゴ笹籠


メゴ笹細工は竹素材の太さや長さによって籠の大きさが決まりますが、実用的な籠が世帯あたりの人数が少なくなっていますので、このようなコンパクトサイズが編まれるのも現代の竹細工の特徴です。




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