子供の頃から馴染みのある竹の器のひとつに竹丼があります。竹をサイズに切って、表皮を磨いただけの素朴な器に見えますが実は竹材を油抜きをした後に炭化加工するなど意外に手間と時間がかかっている製品なのです。
「竹の三悪」と言って虫、カビ、割れが良く言われます。竹は虫が喰うこともあるし、カビが生えることもある、あるいは丸竹のままの使用だと大切に使っていたとしても割れてしまう事もあるのです。特に台所など水気と切っても切れない場所での使用にはカビには注意せねばならず、このように手をかけた竹材でないと長く使うことはできません。
他の素材に比べると扱いの難しい竹、しかしそれだけに食卓にならぶ存在感はなかなかのモノです。普段使いしていた見慣れた竹の器なので意外にも今まで長い間見過ごしていたのかも知れません。ちょうど筍の季節の炊き込みご飯を入れたり、ちょっとした逸品のおかずを入れると良く馴染みます。
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