虎竹茶×沢渡紅茶

沢渡茶、岸本憲明、竹虎四代目(山岸義浩)


豊かな仁淀川の流れに沿った山肌に、何筋にも連なる茶畑が美しい沢渡に来ました。そもそも此処にお伺いする事になったのは今年はどうしもて作りたいと思っていた虎竹茶があったからなのです。


虎竹


虎竹の里、安和(あわ)は古くから有数の港町だった須崎と久礼の間にある集落なので「あわい=間」から「あわ」になったとされています。どちらに行くにも峠がありお遍路さんの難所としても有名でこんな小さな村なのに昔から宿屋が数軒あり旅の人々を迎えて来ました。


沢渡茶


そんな方々にも振舞っていたのでしょう、身近にあった虎竹の葉をお茶にする話を聞いており手さぐりで製品化したのはもう10年以上前の事になるかと思います。以来、食の専門家の方にご指導いただいたり製茶メーカーさんと製法を変えたりと取り組んできましたが今回はついに他の素材とのブレンドという事を決めました。


沢渡茶、岸本憲明


実はお茶の素材というのは思うよりもずっと種類が多く、高知でも様々なお茶が作られ愛飲されています。しかし、お茶ならばまず一番に思い浮かんだのは沢渡茶の岸本憲明さんだったのです。


沢渡茶、工場


摘み取られたばかりの茶葉が加工されていく時の素晴らしい香りと、変わって行く様子は衝撃的でもありました。力強い茶葉しかイメージしていませんでしたけれど、新茶は生鮮野菜そのものだと感じます。


沢渡茶、岸本憲明、竹虎四代目(山岸義浩)


岸本さんのお茶への情熱は加工工場の蒸気など寄せ付けないほど熱かった(笑)


沢渡茶畑


しかし、一番心を打ったのはこの光景です。仁淀川があってこその朝霧、急斜面を切り開いて先人か達が作ってきた茶畑。それを、これからも繋いでいきたいという思い、聞けば聞くほど虎竹の里の竹を思い出さずにいられませんでした。


虎竹の里


この虎竹の林は麓からずっと上に登ってきた所にありますが、沢渡の茶畑にあるような石垣が積まれています。以前は芋畑だったところを100年前に大阪からやって来た初代宇三郎が竹林に変えたのです。


虎竹茶試作


虎竹の里と沢渡は似たような背景を持っていると感じました。ひとつのお茶にするにはピッタリではないか、それが今度の虎竹茶です。緑茶、紅茶、ほうじ茶と何度も試作して社員にも飲んでもらいながら配合を決めました。


沢渡茶、竹虎四代目(山岸義浩)


選んだのは沢渡紅茶です、虎竹の竹林と沢渡茶園の風を感じてもらえればいいと思っています。




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