竹箸やスプーン、フォークなどカトラリーはじめはじめ料理に使うトング、ヘラ類など竹製のものの多くはウレタン塗装で仕上げています。そもそも自分も塗装や染めは好きではなくて竹籠や笊などは自然の竹素材を活かしたものばかりですから、お箸なども生地のままが良いとは思います。
しかし、流通・販売の過程や実際にお客様の手元でご使用される場合には様々な状態が想定されますから竹の品質保持のために仕方のないことだと考えています。お客様からのご要望でウレタン塗装をしていない竹生地そのままのお箸やカトラリーをお渡しする場合には、カビが生えやすかったり耐久性が低くなったりする管理の仕方をしっかりとお伝えさせていただきます。
今回は、竹しゃもじに無塗装のご依頼がきました。こうして手にしてみますと、やはり塗装をしないという竹製品は魅力的です。しかし万人向けではないことも経験として知っています、解決方法はすぐに思いつきました「漆」です。すでに虎竹箸などは何年も前から漆に切り替えています、竹杓しゃもじも漆を塗れば自然の風合いを残したまま耐久性も高められて一石二鳥でしょう。
ただ次に課題となるのはコスト、どちら様もが気軽にお手にとっていただけるようにはならないかも知れません。YouTube動画で製造工程を少しご紹介しています、手間をご覧いただき価値をもっと知っていただかねばなりません。