マタタビという素材は面白い。黒い木肌の下には真っ白い生地が隠されている。
薄く剥いで使うと柔軟で粘りがあって、まるで竹と同じように扱える。やさしい手触り、耐水性も抜群であるこのマタタビ米とぎざるは素晴らしい。
水分を含むとヒゴが膨張して目から締まって米が目につまったり下に落ちてしまうことがないのが秀逸である。
そして使うほどに深まってくるこの経年変色は、知らない方が見たら別の籠かと思われるほど。いつも申し上げることだが自然素材のこんな魅力的なざる一つで、都会の暮らしがどれほど豊になるだろうか。
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