祖父と懇意だった白石白雲斎さんの沢山の遺作に触れて、自社に展示している作品を見直してみた。虎竹花籠の底に入れられた銘を見てから、ふと横にある図面竹であまれた籠を手に取った。図面竹を籠に編んだ作品はかなり珍しいのではなかろうか?竹虎に数ある花籠の中でも改めて考えたらこの一点限りである。
同じく白雲斎さんの作品でも、これだけハッキリと色が違っていれば別の竹材だとお分かりいただけるかと思うのだが、もしかしたら虎竹と図面竹を区別付けづらいのかも知れない。
明日の日曜日には朝8時から関口宏さんが司会を務める「サンデーモーニング」という番組がある。毎回豪華な花が中央に活けられていてスタジオを明るく彩っているが、少し離れた横側に同じく装飾の一部として図面竹が使われている。「あのテレビに使われているのが虎竹ですね?」と何度か言っていただいた事があるけれど、その都度「あれは虎竹ではなく図面竹という竹ですよ」と教えて差し上げている。そんな事を図面竹で編まれた籠の底と虎竹の籠の底を見比べながら思い出した。
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