サステナブル(Sustainable)な素材として注目される竹細工の魅力の一つに経年変色があります。竹と言っても色々ありますので今回は白竹(晒竹)の竹編みで長く使うほどに飴色となり風合いが増していく様をご覧いただきたいと思います。それぞれ同じ加工をした白竹の竹籠ではありますけれど、ひとつづつ微妙に色合いに違いがあるのがお分かりいただけますでしょうか?これが経年変色であり、元々真っ白い色合いだった盛籠が30年、40年の間にこのように変わってくるのです。
この盛籠の縁巻には籐が使われています。白竹と同じように籐自体もこれだけ色合いが深まる事が良く分かります。そして長い間のご愛用でこれだけ進化あるいは成長とも言える姿に変わった籠はもう手放すことができないのです。
もちろん、このような経年変色は竹だけではなく米研ぎざるとして人気の高いマタタビ細工でも見られます。編み上がったばかりのマタタビざるは白竹と同じように真っ白い地肌をしています、さすが雪深い東北地方の籠は色白だと思うのですが、それも長く使っているうちにこのような飴色へと変わります。
もっと分かりやすいようにと思い近くから写真を撮ってみました、こうして並べてみますと一目瞭然です。
最近復刻した白竹持ち手付籠オーバーナイターが誕生したのは50年も前の事ですから古いものは随分と良い見栄えになっています。これからの若い方に、こんな美しい飴色になるまで使っていただきたいと思うのです。
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