竹は竹林にある時が一番美しいと思います、真っすぐに立つその一本を見ても、あるいは竹林全体を見ても時間を忘れてしまうことも在るほどです。そして、その姿は竹により山により時間によって様々な違う顔を見せてくれるのです。
そんな竹の中でも真竹はその色合いから自然のままに加工される事が多く表皮の濃い緑色と伐った時に見える切り口、内側の白さとのコントラストが清々しい印象を与えてくれて気持ちが良いものです。何気にご覧になられている新春を飾る門松にも竹のハス切りが使われる事によって知らず知らずのうちに凛とした雰囲気を多くの方が感じとられているのではないでしょうか。
さて、来週からはじまるフランス国内巡回展「日本の日常生活の中の竹」ですがパリでのレセプションでは青竹酒器と盃を用意する事にしています。青竹は色褪せないように冷蔵庫で保管する事もありますが、ここ数日割合に涼しいのでひとつひとつ薄紙に包んで空調のない部屋で保管していました。2日間の出張から帰って確認してみると薄紙が湿気を吸っていましたので取り出して改めて陰干しします。
一晩置くと随分としてきました、これを新しい紙に包み直してトランクに入れて持って行くのです。機内荷物室は寒いくらいだそうですので安心だと思いますが、気温が上がる頃だと箱につめた時は綺麗でも翌日お客様のところに届いたら早くもカビが生えていたりするので青竹は生鮮食品並みに気を使う竹材です。
フランス国内巡回展「日本の日常生活の中の竹」(Bamboo exhibition in Japanese daily life)はパリ、リオン、ツールーズと一年かけて回ります、一人でも多くの方に生活の中で活躍してきた竹細工を見て日本の暮らしを感じてもらいたい。
■パリ会場
会期:1/24~4/10
1, rue Dante, 75005 Paris, tel : 01 44 41 50 10
■リオン会場
会期:5月初旬~10月中旬
46 Rue du President Edouard Herriot 69024 Lyon, tel : 04 78 38 30 40
■ツールーズ会場
会期:10月下旬~翌1月末
5 Rue Croix Baragon 31000 Toulous, tel : 05 61 14 51 50
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