竹にも男、女があることをご存知でしたでしょうか?実は俗説なので科学的な何かがあるわけではありませんが、稈の一番下から伸びる枝が一本だったら男、二本なら女竹と言われています。ある筍職人さんは女竹の方が柔らかく美味しい筍だとも話しますし、男竹の根を移植しても筍が出ないこともあるようです。
まあいずれも昔から言い伝えのように言われて来た類のものでもあって真偽は定かではありません。ただ、それれだけ日本人と竹が身近で親密な関係であった事、深い関心をもって日々見ていたという事は間違いないのです。
食べ物が豊富で医学も発達していてる現代人と違い、昔の人々は竹の不思議な生命力に憧れ畏敬の念を抱いていたと思います。毎年季節になれば誰の力も借りずノョキノョキと生えてくる筍、それがわすが3か月で20数メートルの高さにまで伸びていきます。その成長力には神秘的な何かをずっと感じていたからこそ日本国内だけでも合計で869カ所とも言われる様々な祭事や神事に竹が多用されることに繋がっているのでしょう。
雪の多い地方の孟宗竹は四国や九州のものに比べて小振りですが厳しい自然に鍛えられた強さを感じます。実際、寒い地方の竹は粘りやしなりがあり良質なものが育つのです。
風雪の重みにじっと耐えながら青々とした緑をたたえる竹を古人はどんな思いで見ていたのでしょうか?竹が縁起の良い「松竹梅」と言われるようになったのは、きっと竹のこの溢れんばかりの強靭な生命力からではないかと考えています。
小鳥たちが遊ぶ竹林に心地のよい風が吹き抜けていきます。揺れる竹葉は昔から変わることなく青く、見ている自分は安らいで爽やかさに包まれています。
※竹材の有効活用を「バンブーロス解消へ、驚異の除湿力の竹炭活用」として2022年5月21日の30年ブログにも掲載しています。驚異の竹炭の除湿効果の動画も併せてご覧ください。
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