フラリと入った店に吊るされていた竹籠照明は簡素な作りではあるが目を引く。竹ヒゴ、四隅に縦に入れられた力竹、口巻のあしらい等いつか農家の納屋で見かけた籠に良く似ている。
あれは職人さんの仕事場にお伺いした時だ、納屋には古い箕や面白い竹の道具があるものだか入口の片隅に置かれていた芋籠として使われていた籠と同じ作りだ。
プラスチックや金属製のものに多くが代替えされたとは言え、まだまだ田舎には現役で頑張る働く竹籠があって嬉しくなる。
メジロや鶯を自宅で飼うことがなくなって、自分の小さい頃なら地域に一人や二人はいた竹籠作りの職人はいなくなり竹製の鳥籠もすっかり姿を消した...ところが、これはどんな鳥が飼われていた籠だろう?縦長の籠がかけられていたりする。
天気の良い日には庭先で伸びの良い真竹を割って足付きの飯籠にちょうどの竹籠を編むお年寄りがいる。
染め付けた竹にしてはどうもツヤがあって、まるで本物の煤竹のようだ。聞けば製作してから数十年もたっているとの事、時の流れで味が出た染竹で飾られた小籠が鎮座する。此処では、まだまだ竹が健在のようだ。
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