何ともシビレてしまう形、太さ、ねじれ、色艶。亀の甲羅のように見える事から亀甲竹と呼ばれる竹です。節のラインが一本なので元々は孟宗竹ですが独特の風貌がそのまま固定化されて面白い竹になりました、この竹は更に染めて他にはない圧倒的な存在感を放っています。
京都で毎年開催されている銘竹品評会には、ここでしから見られない竹が集まっているので楽しみにしていました。
日曜日の朝のテレビ番組「サンデーモーニング」で出演者の後ろに活けられている竹を虎竹ではないか?とお問合せを何度かいただいた事がありますけれど実はあの竹は少し似てはいますがこの図面竹という竹です。
図面竹にせよ、このゴマ竹にせよ自然にできたものではなく自然の力を借りながら京都の竹林で職人が創り上げた竹なのです。それにしてもこの図面の角竹のゴマの付きようなで素晴らしいの一言です。
又これも虎竹に似てなくもありませんが紋竹という模様のついた銘竹。
近づいてみると紋々になった模様は花弁のようにも見えます。
しかし、京都の竹といえば白竹につきます。晒竹とも呼ばれて油抜きをした後、太陽の下で日の光に晒すことによって白く輝く竹になっていくのです。
熱湯で油抜きをした竹もありますが美しいのは火抜きしたもの、一目で違いが分かる輝きは時間が経つにつれて飴色に成長していくのです。
「根上り」と職人が言う本来は根っこになる部分が地面から伸び上がり竹になるものがあって、見てのとおり数珠が並んでいるような数珠玉と言う竹ができる事があります。このような竹を伐採することもないので京都以外で見る機会のない銘竹です。
茶華道の本場だけあって竹へのこだわりが尋常でない土地柄です。樋(ひ)ともミゾとも言うへこみの走る竹も珍重されているようで竹文化の奥深さを感じます。
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