編み上がったばかりの竹ざるは、まだ瑞々しさが残っていて青竹の香りが漂っています。今日は気持ちのよい日本晴れなので竹ざるたちをズラリとならべて天日干し、昔なら当たり前の光景ですが現代にこれだけ沢山の数が揃っているのを見ることは日本広しと言えどもそうある事ではありません。しかも、これでまだ半分。
西日本の竹ざるの多くはゴザ目編みか、この国産竹ざるのような網代編みが多いのですが高知では網代編みの竹ざるを「サツマ」と呼びます。竹の技術者の多かった土佐と日本一の竹林面積を持つ薩摩とは昔から人の交流が盛んだった事が最近分かってきました。職人の行き来がある中で、当然技術交流もあったろうと想像できますので網代編みの竹ざるは鹿児島から伝わったものであり呼び名も「サツマ」となっていると思います。
大きな干しざるは農家でも大変重宝されてきましたけれど網代編みはこの大きなざるには適していますので多くの職人が作る事になり竹ざるの代名詞として「サツマ」の名前も定着したのです。
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