80歳を過ぎた職人が又仕事がしたいと竹皮草履の現場に帰ってきました。以前のように手早く編むことはでませんが自分のペースでゆっくりと身体と相談しながらコツコツと丁寧に仕上げる手さばきは相変わらずです。
国産の竹皮はほとんどが有効活用される事なく竹林で朽ちていることを思えば本当に貴重な竹皮草履の製造。稲刈りの後に干した藁を縄にない竹皮を編み込むいつもの光景、竹は何を隠そうイネ科の植物なので相性の良いのは間違いないのです。
竹虎の竹皮草履は下駄やスリッパに加工する場合にも型にはめて形を整えるような製法ではありません、竹皮の履き心地を優先させて裏面の毛羽立ちを抑える程度にしています。
だから特に下駄のように台の形が決まっているものに竹皮編みをあわせる場合には手編みの正確さが要求されるので竹皮職人の中でも熟練のごく一部の編み手しか作ることができないのです。
竹皮の均等な編み込みは長年仕事をしてきた職人の証です。
何気なくご愛用いただく竹虎の竹皮下駄は、こうして桐材の台にピッタリの竹皮編みができる熟練職人の技があってこそなのです。
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