気持良さそうに背伸びをしている黒猫ちゃんが一匹、あたかも本物と見間違えそうですけれど、これが竹炭塗料で仕上げた作り物なのです。だからネズミは捕らない、ニオイを取る竹炭黒猫ちゃんです。
竹炭は備長炭に比べて数倍の消臭力があることが知られていて今やすっかり生活の中に定着した感があって嬉しく思っています。原料となる孟宗竹が現在の日本ではほとんど利用される事がなく本当にもったいなく感じているからなのです。
竹虎でも袖垣や庭垣の製造が盛んな頃には毎月のようにトラックに満載された孟宗竹を使っていたものです。高知では竹籠など編組細工に使う職人さんもいますが極々少数派、だからこのペットボトル用を竹炭マドラーとしてご提案し、少しづつご愛顧いただけるようになってきました。
竹炭マドラー用の竹炭は細く割ってから焼き上げますので手間がかかりますけれどこのだけ幅広い竹炭を焼くの実は大変な技術が必要です。竹が炭になる過程で窯内は1000度もの高温になり素材の竹がねじれたり、ヒビ割れたり、このように銀色に輝く美しい色合いに出来あがるのはごく一部だけの事もあります。
大きく綺麗に焼き上がったものだけを竹炭皿として販売しています、竹炭製品がこれだけ沢山あってもお皿などあまり見かけないのは焼き上げる技術がそれだけ難しいからなのです。
何も竹炭黒猫ちゃんで無くとも低温で焼いた消臭力の強い竹炭をこうして車の中で使っている方もいます。細かい粉が落ちる場合がありますから不織布の袋などに入れておげはもっと良いかも知れません。
孟宗竹は中国から渡って来て日本人の暮らしを助け、大いに役立ってきた愛すべき竹材です。江戸時代には武家の庭に植えられてステータスシンボルになっていた竹、大きく生命力も強いため里山で広がりすぎるなど耳にする事もあるものの活用方法によっては再び注目される存在となれるのです。