いよいよ今度の日曜日、RedBull boxcart race迫る!

竹虎通信2019年10月号


竹虎でお買い物いただきましたお客様にお届けしています「竹虎通信」というものがあります。毎月発行させて頂き来月で207号となりますので17年あまり良くぞ続いてきたものだと思っています。これも皆様のご支持があってこそです、長い間ありがとうございます。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


さて、この竹虎通信の10月号を皆様にご覧いただきますのは、いよいよ今度の日曜日に迫りましたレッドブル・ボックスカートレース東京2019を改めてお知らせさせて頂きたいからです。


レッドブルボックスカートレース、RedBull boxcart race


レースはよみうりランド特設会場で開催されますが出走前に各チームのパフォーマンスがあります。今回、出場を決めた理由は竹虎創業125周年の節目の年に開催されるレースが、たまたま当社設立記念日の10月6日だった事と、このパフォーマンスがあることを知ったからでした。




一人だけでなく4名のチームでパフォーマンスできると言う所が最大のポイントです。虎竹の里には沢山の課題があり、これからの100年を考えた時に自分達は大きく変わらなければなりません。頭の悪い田舎者の自分は五里霧中の状態です、個人の小さな力では到底成しえない明日への足がかりを見つけたいのです。


竹虎インターンシップ


パフォーマンスは夏のインターンシップ生の皆さんが知恵を出し合って考えてくれました。スペインのレースを経験した日本唯一の虎竹製REIWA-125号です、これからの時代を担う学生の皆さんに恥ずかしい結果を知らせられません。誰も考えてもいないのですが、自分は優勝するつもりです。


虎竹車REIWA-125号


弱く、小さく、忘れられていく地方にも、竹にも光が当たることを知らせたいのです。人気投票では只今378票いただいて2位以下に大きく差をつけてトップです、しかしまだまだ!ページに入って「今すぐ投票!」をクリックして応援してください!何卒よろしくお願いいたします。


45年の月日を経てレトロな竹ショルダーバッグ、竹ポシェット

竹ショルダーバッグ


古い倉庫から奇跡的に発見されたレトロバッグを色々とご紹介させてもらっています。型崩れを防ぐために中に入れられている詰め物には今からちょうど45年前の新聞が使われていましたが、その当時に多くの女性方に支持されていたバッグたちなのです。


竹レトロショルダーバッグ


自分もハッキリ覚えています、竹虎本店が開店したのは1970年(昭和45年)ですから店内にはこのようなショルダーバッグ、ハンドバッグ、クラッチバッグなどがズラリと並べられていました。


竹レトロポシェット


観光バスでやって来られたお客様がバッグの前で黒山の人だかりです、当時はバッグだけでなくベルトなどもありましたしネックレス、ブローチといったアクセサリー類も竹製のものが驚くほど沢山のバリエーションだったように思い出します。


竹レトロポシェット、竹ビーズ


そんな多くの竹製品のひとつに竹ポシェットもありました。ラグビーボールのような形に削られた竹の中心には穴が開けられていて紐で繋げてバッグに作り上げています。


竹レトロポシェット


昔の製品がこのような良い状態でそのまま目の前にあるとは、本当にタイムスリップした気分でする


竹レトロポシェット


自分達にしてみれば懐かしく見慣れた品のひとつでも多くの方は存在すら知らず新しい感覚で竹を見ていただけるかも知れません。海外で作られたものならいざ知らず、40年、50年前に日本の竹で日本の職人たちが生み出しお母さんやお婆さんの世代が愛用した竹なのです。


強力青竹踏み「踏王くん」、真竹を継続活用するために

青竹踏み


お手軽、簡単にいつでも出来る日本伝統の健康法として人気の青竹踏みがあります。お陰様で沢山の方にご好評いただいておりますが、竹虎ではどちら様にもご愛用いただける定番の青竹踏みの他に、更に足裏に当たる竹のカーブが急角度となっていてピンポイントに刺激がある上級者向けの強力青竹踏み踏王くんをご用意しています。


強力青竹踏み


踏王くんは、通常の青竹踏みを毎日使う内に慣れてきて、もっと強い指圧効果で足の疲れを取りたいという竹虎社員のアイデアから生まれました。現在では、青竹踏みには一般タイプと強力タイプの大きく二種類がある事は少しづつ皆様に知っていただけているかと思います。


青竹踏み


しかし、青竹踏みと踏王くんの竹の種類が違うという事をご存じでしょうか?


青竹踏み


実は通常の青竹踏みはには日本最大級の孟宗竹が使われています。大きな竹なので半分に割るとちょうど土踏まずに優しくフィットするような竹のカーブができるのです。


強力青竹踏みシミ


一方、カーブの急な踏王くんの方は比較的小振りな真竹を使っています。この真竹を使う踏み竹にはシミが入る場合がありますので客様からお問合せを頂戴する事があります。竹虎ウェブサイトのページにも「ご一読ください!」と書かせていただいております通り真竹は自然のもので太さや品質、色合いは全て異なります。


竹は元の方が太く節間が狭く、ウラ(先端)に行くほど細くなり節間が広くなりますので直径5~7センチの太さで、しかも強度を考えて二節が入る竹材ばかりで製造し続けるのは非常に大変な事です。


特に今年は雨が多かった関係でシミができやすくなっています。太さや節の数ばかりでなく耐久性のために一定の厚みまで必要な踏王くんの貴重な材料に大きなキズや擦れ等でしたら選別で除いてしまうもののシミはご使用に問題ありませんのでそのまま加工するようにしています。


青竹踏みのシミ


竹職人が高齢化、減少していく中で昔のように管理されている竹林は激減しており、真竹もごく一部を竹細工用として伐採する他は使い道がなく荒れている状態です。1本の竹から3個、多くても4個しか製造できない踏王くんの竹材伐採、製造、販売を続けていくためにはこのシミの問題は避けて通れません。


水気の多い竹林でもシミの多い真竹が目につく場合があります。確かに竹山によっては全くシミのない青竹もあります、しかしご注文いただいてからどのような竹が届けられるかは分かりません。茶華道ではシミも竹の景色、個性として受け入れられています、真竹を使ったこの青竹踏みもユーザーである皆様の意識を変えていただかないといけない時期にきています。


孟宗竹


自然の竹はプラスチックのように均一ではなく色合い、形等それぞれ違います。もっと言えば製品に加工してからも竹は生きていて、縮んだり広がったりするものです。強力青竹踏み踏王(ふみお)くんをご愛用の皆様にも是非そのような竹の特性をご理解いただきました上でお使いいただきます事をお願いいたします。


真竹を継続活用できる製品というのが本当に少なくなっている中、竹虎は竹の調達が出来る限りこの細身の天然・国産・無塗装竹踏みを皆様にお届けしたいと考えています。そして、それにはご愛用いただく皆様のご協力が欠かせない時代となりました。


竹を幸へ導きし者

竹林


夢の話のついでに、もうひとつ。
真昼間うとうとしていてハッと目が覚めた。


確かにその人はいた。
真っ白い衣装を身体に纏い、額には白い鉢巻の老婆。
こちらに向かってゆっくりと歩いてくる。


巫女さんだろうか?


思っている間に目の前に来たかと思うと倒れかかってきた。
シワだらけの顔に大きな目、小さな口が動く


「竹を幸へ導きし者よ...」


老婆はそう言った、そして腕の中でフッと軽くなった。


竹虎四代目(山岸義浩)、虎竹の里


自分に何ができるか今は全く分からない。
しかし、何かあるに違いないと思っている。


竹籠を使う運動会の新競技「とうまる、とうさん」

竹虎四代目(山岸義浩)


運動会に竹籠を使った新しい競技が加わった、その名も「とうまる、とうさん」。「とうまる」とは「唐丸」と書くのだが鶏の一種の事である。田舎に行くと今でも庭先で鶏が入れられたこの籠を見ることもあるが鶏を入れておく竹籠だから唐丸籠とも言う。


玉入れ籠


時代劇で罪人が同じような竹籠に入れられて街中を運ばれていくシーンをご覧になったことがあるだろうか?盗人が入る籠だから「盗丸(とうまる)」籠と呼ぶ職人もいるが、どうやら当て字のようだ。


しかし、「盗丸」でもいいではないか。この籠にダメダメなお父さんを捕まえて子供たちが運ぶという新競技だ。籠に入るのは日頃家族サービスをおざなりにしているあなたかも?


背負い籠


それにしても、要するに竹虎で言うところの玉入れ籠ではあるがメタボなお父さんを入れるとなると大きさはどうだろう...。小学校の生徒さん達が竹籠を使う事になって嬉しい反面、背負い籠のように力竹を用意してしっかり補強しなければ使えないかも。


スズ竹二重編み背負い籠


いやいや素材から見直せば粘りのあるスズ竹か?堅牢な二重編み背負い籠ならいけるだろう...しかし、中に入るお父さんが見えなくなってしまう。


根曲竹玉入れ籠


そうだ、玉入れ籠としては非常にレアではあるが根曲竹を使うとか...そんな事をアレコレ頭を悩ませているところで目が覚めた。


ああ、夢で良かった。


泥染め作務衣の愉しみ

竹虎四代目(山岸義浩)、泥染め作務衣


「黒色の作務衣」と見た人は言うが泥染めは黒色ではない、まず藍染した生地を更に泥染めしていするのだ。泥染めは文字通り泥の中に生地を浸けて染色する奄美大島だけで行われている伝統の技であり、有名な大島紬もこの泥染めであの美しい色合いが生みだされている。


笹倉玄照堂


今日、改めて作務衣を数えてみたら30着近くある。しかし、その中で日常着るものは20着程度でありそのほとんどが笹倉玄照堂のものだ。おっと昔から馴染の自分などには、この名前がしっくりくるが今は「玄照堂」と社名変更している。


竹虎四代目(山岸義浩)


玄照堂の泥染めは奄美大島の伝統工芸士、原仁左エ門氏とのコラボで生まれたと言う。何度言うが「黒」ではない。だから泥染め作務衣は水洗いをかける度に黒から藍色が磨きだされるようで乾き上がりが待ち遠しくてたまらない。夜遅く自宅に帰っても、洗いたくて仕方なくなり自分で何度か洗濯機を回す事があるほどだ。


竹虎四代目(山岸義浩)、泥染め作務衣


ほら、これだ。よく擦れる箇所から薄ら藍染めが現れてくる。これからどんな風に色合いが変化していくのか、泥染めの愉しみだ。


作務衣にも作家物があって数十万円というものも今まで見て来た。しかし、さすがにこれでは高級な着物のようになってしまい仕事着としては使えない。玄照堂の作務衣は手頃な価格でありながら生地からこだわっている所が良い。本当は一番最初に手に入れた独特の風合いに変わっていく初期の藍染生地が欲しいのだが今では製造できないので仕方ない。


竹虎四代目(山岸義浩)、泥染め作務衣


それでも、これだけの着心地は知らないので数年前にオリジナルと言うほどでもないが、竹虎の刺繍入り作務衣を作った。自分が毎日着るものなので腰ポケットも追加してある、10着作って余ったから誰か欲しい方がいないかと聞いてみる事にした、そしたら驚いたことに次から次に声が上がる。そこで今ではS、M、L、LLとサイズを取りそろえている。


定番の藍染が自分も一番のおすすめである。普通のお父さんだったら休日に家でのんびりする時にしか着ないから恐らく一生に一着あれば事足りる。その一着を色落ちさせながら愛用すればいい。この泥染めは、もう少しハードルが高い。


続・60年、感動の箕作り職人

カズラ箕


型や出来映え全てにおいて非の打ちどころのない箕ではあります。ただ、だからこそ只一つだけ気になる所がありました。最後の仕上げの縁巻にビニール系の紐を使用しているのです。


重ねた箕


もちろん大量に製造していますので切れることがなく管理を容易で扱いやすいビニール系の紐を使うのは無理はありません。これ程の竹細工なら最後の仕上げまで昔からそうであったようにカズラで縛るのが一番ですが、そもそもカズラのような山の素材を集める職人がいなくなりました。


竹箕職人


しかし、この箕を見れば見る程に残念でなりません。そこで竹虎の袖垣に使用している四万十カズラで縁巻をお願いする事にしたのです。


四万十カズラ


職人さんはカズラの質をとても気にしています、今まであまり良い素材を使った事がなかったのかも知れません。あまり太いと使えませんし、均一の太さで質がよくないと細工の途中で切れて仕事にならないのです。竹虎のカズラは風通しのより天井裏に数年寝かしてあり格子を縛らねばならない自社製品にも問題なく使用しているので箕の細工には絶対使えるはずだと自信はありました。


カズラ箕


カズラの質が良かったせいか、予定の倍の数が編み上がりましたが、やはり箕はこうでないといけません。最後の竹製箕らしい最高の品の完成です。


60年、感動の箕作り職人

箕


最後の箕作り職人のいる日本に感謝したい気持ちでいっぱいです。たまたま写真には4種類の箕しか写していないものの本当は5種類の大きさが一番大きなサイズから順番に入れ子となりキッチリと収まっていて、まるで工業製品でも見るかのような出来栄えです。


箕職人


今では竹を伐って運んでくれる業者などいません、自分達で竹林に入り竹を選び伐採し運び出してくる労力だけでも大変なものです。しかし、60年黙々と毎日この箕だけ編み続けて来ました、今日も当たり前に竹と向き合うだけ。まさに本物の職人です。


箕、竹ヒゴ


長い竹ヒゴを6枚剥ぎにして編み込みます。昔ながらの職人は竹を無駄にしません、これだけ使いきってくれたら伐られた竹も本望です。竹が喜んでいます、この工房に来て感じる心地良さや安堵感はきっとこのせいだと思いました。


箕網代編み


「この道一筋」とか良く言われますが、箕ばかり数十年編んできた職人に言葉もありません。作り続けて来たという事は注文があって使われ続けてきたと事の証です、つまりは作り手は使い手があってこそなのです。


箕裏面


農具や漁具として編まれた実用的な青物細工は使い手が竹を鍛えて続け、作り手が応え続けてきた歴史です。だから伝統の竹細工は美しく価値があります。この箕にも裏面の両端の傷みやすい部分には力竹を入れて補強されています。


箕先


そして、これですコレ!何と言いましてもこの箕の素晴らしさは箕先にあります。一目で技術の高さを知らしめる言わば職人の見せ場、最近はあまり見ないだけに惚れ惚れとしてしまいます。


箕の在庫


この箕の生産量を聞くと嘘のような数の多さに唖然とします。それでも7~8寸の真竹をトラック何台も使っていた当時からすれば随分と少なくなったそうです。

竹集成材とエルメス(HERMES)

竹フローリング


昨日の30年ブログで登場した竹フローリングは国産材を使い国内で製造した集成材です。ただ大型施設になればなるほどコスト面でかなりの差が出てくるので海外から輸入される竹フローリング材が使われています。


いつだったか東京に大型商業施設ができた際、植栽にも竹が使われているとの事で近くに行ったついでに拝見させてもらいました。なるほど床や壁面には確かに全て竹材を使われていて感心したのですが、女性のハイヒールの小さなキズがお客様がよく通る導線部分ほど無数に跡になっているのが気になりました。


これは輸入材であっても、国内材を使ったとしてもある程度仕方のない事だそうです、しかし実は床のキズを最小限に抑える方法があります。それが竹を輪切りにした面を使用するやり方で細かい維管束の孔が無数に並ぶ独特の模様の素材です。集成材の製造には3倍の手間暇がかかると職人が話すものの確かに最強だと思います。


エルメス、HERMES、パリ本店、竹チェア


HERMESと言うブランドには、革への探求心の素晴らしさ自分達の技術への誇りを感じますが大阪にある店舗のひとつには、ちょうどこの竹素材が採用されています。壁で仕切られている売り場から売り場への出入り口部分には床、壁、天井までループ状に施されていて圧巻なのです。


エルメス、HERMES天井デザイン


そう言えば一度パリ本店にお伺いした際、上の階に案内いただき竹で作られたロングチェアなどを拝見させてもらいました。展示されている天井のデザインは煉瓦だと言ってましたが、自分にはどうしても竹にしか見えませんでした(笑)。まあどちらにしてもHERMESが竹という素材に対して強い関心を寄せていることは間違いありません。


エルメス、HERMES、パリ本店、竹家具


展示されていた竹チェアのフレームも日本製の竹集成材だったので、竹に対しても日本人以上に知識とノウハウ、そして何より情熱を持っているように感じました。


竹集成材


さて、そして今回の維管束の竹素材の店内装飾です。わざわざコスト高になる素材を使っているのは単にメリハリをつけた見栄えだけの事ではないはずです。超一流のブランドをも魅了するの美しさ、そして特性を知って活かしきっているHERMESの素晴らしさを垣間見る思いがします。


竹集成材のフローリング、矢、壁材

竹集成材


竹は稈が空洞になっていて身の部分が薄いために厚みのある角材にする場合には集成材にします。集成材とは一定の幅と厚みにした竹材を接着剤で固めたもので、この角材を使う事によって木材と同じような加工製品が可能になります。


竹集成材と言うと厚みのあるフローリング材か真っ先に思いだされますが、集成材を薄く剥いだ使い方もあります。たとえば、竹と弓道は昔から切れない関係で現在でも竹や矢は天然の竹を使って職人が作り上げるものもあります。矢竹と言う竹は、細く真っ直ぐで節も低く文字通り矢として適材なので武家の庭先によく植えられた竹、幕末に活躍した新撰組の土方歳三が植えた矢竹が残されてるのは有名なお話しです。ところが、この矢に薄い集成材が使われたものがあるのです。


竹集成材の矢


何を隠そう明徳高校時代には弓道部に籍を置いたこともありますが使う矢はジュラルミン製のものばかりでした。この矢は一見天然竹のようにも見えるものの実はカーボン製の矢に0.25ミリ程度に剥いだ竹集成材が使われたものなのです。見た目もナチュラルで競技者の方に好評と聞きます。


竹集成材


薄く剥ぐことによって不燃壁材に貼りつければ消防法の規制に適合した壁材となりますので用途が広がります。この壁材は竹の節のような型押しをして面白い風合いをだしていました。


竹集成材ハツリ


木材加工で見かけるハツリを入れた壁材。


竹集成材


集成材は自動車の竹ステアリングに採用されているほどの品質や精巧な加工ができる素材ですので、厚みを変えて編み込みにするなど何でもない事です。国産竹材の有効活用のひとつとするにはコストが大きな課題となるものの発想次第で様々な進化の可能性を秘めています。


世界竹の日「World Bamboo Day」2019

Michel Abadie


本日は2009年9月18日にタイのバンコクで開催された第8回世界竹会議(World Bamboo Congress)において宣言された世界竹の日(World Bamboo Day)です。


竹虎四代目(山岸義浩)、世界竹会議前掛け


さて、そこで今朝の竹虎前掛けは昨年の世界竹会議の時に特別に刺繍を入れて作ったスペシャルバージョンを腰に巻きます!日本ではほとんど知られていない世界竹の日(World Bamboo Day)を一人でも多くの方に知っていただきたいのです。


世界竹会議、 World Bamboo Congress、柴田昌三先生、竹虎四代目(山岸義浩)


実は日本にも全日本竹産業連合会が1986年(昭和61年)に制定した「竹の日」というのがあって、七夕でもあり又かぐや姫の生誕日とも言われている7月7日がその日になっています。


世界竹大使(World Bamboo Ambassador)


自分は昨年の世界竹会議メキシコで基調講演をさせていただいた後京都大学農学博士の柴田昌三先生に続いて日本で二人目の世界竹大使(World Bamboo Ambassador)に任命いただいています。




しかし、世界竹大使とは一体何なのか?


Michel Abadie、Ivan Platas、竹虎四代目(山岸義浩)


世界竹大使は世界竹大使は世界竹組織(World Bamboo Organization)によって選ばれ竹を取り巻く現状と天然資源としての無限の可能性を世界に対して発信していく使命が与えられているそうです。自分は研究者でも学者でもありません、竹の権威である柴田先生のような働きはとてもできない田舎者ですが別に今までと歩んで来たと全く同じです。これからも身の丈にあった自分達の竹の道を行くだけなので何ら変わったことはありません。


世界竹の日、World Bamboo Day、竹虎四代目(山岸義浩)


そう言えば昨年のこの時期には日本最大級(その後の調査で日本最大規模と判明)の孟宗竹開花竹林を発見して「世界竹の日」も忘れていたようです。孟宗竹だけでなく淡竹(はちく)そして金明竹の開花も相次ぎました、孟宗竹は60年に一度の開花、淡竹にいたっては120年に一度の開花なので何という節目かと思っていたのです。


世界竹の日、World Bamboo Day、虎竹の里、竹虎四代目(山岸義浩)


このような長いスパンの開花ですから竹林を所有される地元の方々や古老の職人ですら知らないはずです。最初に竹の花の事を告げると目を丸くして皆が驚いていた事を思い出しますが、竹の開花で大騒ぎするのはその後の竹が全て枯れてしまうからなのです。元のような竹林に再生されるまでは10年と言われているものの、竹細工や竹製品として加工材としての竹林に復活できるのには更に5年はかかりそうですので深刻な問題なのです。


1世界の竹分布図


60年、120年に一度しか咲かない花、それだけでも不思議な生態を持つ竹。興味の尽きない竹は熱帯系の植物であり赤道を中心に世界に分布しています。日本の皆様からすれば東南アジアの竹には少しは馴染があるかと思います、しかし、南米やアフリカなど遠い国々にも竹は多く大きな可能性を秘めています。


世界竹の日、World Bamboo Day、竹虎四代目(山岸義浩)


熱帯のジャングルで大きく高く成長する竹は日本で見たこともないような建物に建材として使われています。


雪の中の竹


成育域の北限である日本では雪に中で逞しく生きる竹の美しい姿を見られます。


虎竹の里


虎竹の里は、海から見てもわずか1.5キロの幅しかない狭い地域です。この谷間の山頂までしか虎模様の竹は成育していません。


竹虎四代目(山岸義浩)、Michel Abadie


国や地域によって、それぞれ違いがあって多様性のある竹。竹林に入ると、それぞれ一本づつの竹が独自に生えているように思える竹。ところが、竹は地面の下で地下茎が縦横無尽に伸びて皆と手を握りあうかのように繋がっています。


「地震の時は竹林に逃げろ」


竹虎四代目(山岸義浩)、日本唯一の虎竹


幼い時から教わりました、天然の鉄筋コンクリートと揶揄されるほどの強靭な竹根が張り巡らされているからです。世界には分断のニュースが流れています、竹のように助け合い支え合う事はできないか?世界の竹の日に竹の姿を思い出し、人が見習う日にしなければならないと思います。




生活の道具だったスズ竹行李

修理した古いスズ竹市場籠


使い込まれたスズ竹市場籠を修理させてもらいました、この色合いからすると随分と長くご愛用いただいているようです。スズ竹は丈夫で粘りのある竹材ですが思い荷物をいつも入れて持っていると持ち手と底の四隅の角がどうして傷んできます。良くご覧いただきますと両端の底近くに真新しいスズ竹ヒゴが入っているのがお分かりいただけると思いますが、その部分が手直しされた部分です。


スズ竹弁当箱


スズ竹と言うと強さとしなりがある事から市場籠の他にお弁当箱として多用されています。毎日の持ち運んで使うものなので気を使わずに扱えるというのが一番楽で支持されているところだと思います。


スズ竹行李


このような弁当箱、買い物籠ばかりが目立つスズ竹製品です。しかし、プラスチックケース等が一般的にではなかった時代には衣装籠として大量に製造されていました。


スズ竹行李、衣装籠


今では作る職人さんが少なくなり、見る事もなくなったスズ竹行李には色々なサイズがありました。昔の家では各家庭の押入れを見れば何個かは、このようなスズ竹製か柳行李があって着物など衣類が仕舞われているのが珍しくありませんでした。


古いスズ竹行李


資料館で拝見したスズ竹行李には持ち主の名前と「沖縄行き」と文字が直接書かれていて、旅行の荷物入れや運搬用にも使われてきた事が分かります。つまり、現在見るようなかしこまった品ではなく日常使いする庶民の道具だったのでした。何とも豊かで贅沢な古き良き日本を見たような気分です。


 

虎竹ソファベンチに横になって見る夢

虎竹ベンチソファ、竹虎四代目(山岸義浩)


三台製作している虎竹やたら編みソファベンチは竹虎本店に置いてお客様に自由に
座っていただけるようにしています。見比べていただければすぐにお分かりになるように最初に作ったモノと新しいモノとでは見た目も座り心地もかなり違います。


虎竹ベンチソファ、職人


骨組みとなっている鉄製フレームを虎竹で編み込ながら仕上げていますが、初めての時にはその鉄フレームを重ねて溶接していたために若干の段差がありました。


虎竹ベンチソファ


竹の編み込だけでは修復は難しくて座面や側面をフラットにすることが出来ませんでした。


虎竹ベンチソファ編み込み


改良してもらった二度目のフレームでも平らで腰かけやすい座面には少し及ばず三度目のフレーム製作となりました。


虎竹ベンチソファ、竹虎四代目(山岸義浩)


時間と費用がかかるのはいつもの事です。横になってウトウトしながら、このソファベンチが何処かのロビーで見られるようになる事を夢見ています。


虎竹井戸蓋

井戸蓋


「担いでいるのは井戸の蓋です」そう申し上げても最近では井戸は見かけないし蓋といっても一体どのようなものなのか知らない方が多いので、井戸蓋とは何か?この竹をどう使うのか?疑問がいっぱいかも知れません。


今では随分と少なくなったものの自分の小さいし頃には虎竹の里にも普通にあちらこちらに井戸がありました。母や祖母が井戸水を大きな金属製のタライに汲み上げて洗濯板を使うのは毎日の生活の光景でした。家庭にあった井戸は言ってもそれほど大きなものではありせんでしたし水を汲みあげる手押しポンプが取り付けられていたように思います。竹を棕櫚縄などで縛って簾のように編んだ井戸蓋などは使われていませんでした。


古い井戸蓋


井戸蓋の写真を見てもらうと「ああ、なるほど」とご存じの方もいるでしょうし、どのような物かご理解いただけたかと思います。担いでいる竹の長さをご覧いただいてお分かりのように今回作らせてもらった井戸蓋は少し直径の大きな井戸に使うのだと思います。


しかしお客様によってはまだまだ大きなモノをご要望いただくこともあり、庭に沢山の鯉が泳ぐ池一面に井戸蓋のような設えをされる方もおられ3メートルを超える長さの太い孟宗竹を極太の棕櫚縄で縛って繋げたものを製作した事もあります。この大きさになるとちょっとした竹の筏のようでした。


そう言えば小学校の頃に孟宗竹で筏を組んで海で遊ぶのが流行った事があります。一つの筏に7~8人が載っていたと思いますが、雨の日でも傘をさしてまで漕ぎ出していましたから余程楽しかったのだろうなあと懐かしく想いだしています。


「竹工芸名品展」メトロポリタン美術館所蔵のアビー・コレクション

ポリプロピレン製トレー


まるで本物と見まがうようなポリプロピレン樹脂製品がある。ザルや籠だけでなく簾なども作られるようになっているから驚く。気をつけて見ていると量販店のディスプレイなどの多くは、竹に見えて実はこのようなプラスチック製品に変わっている事が多い。


これらを否定する気は毛頭無い。高温にも耐える素材は食洗機でそのまま洗えるので手間がかからず衛生的、しかも丈夫なので扱いが簡単で実用的だ。先日見かけたトレーも自分でさえ凝視するほどの出来映え、研ぎ出し部分のリアルさは凄い。


虎竹の里、竹虎四代目(山岸義浩)


しかし、これらはではない、本物ではない。竹を薄く剥いで編まれた素地に漆を塗り重ねて作られる籃胎漆器のトレーは、軽やかさと強さに加えて手に触ると優しさが伝わってくる。目の前に置かれた表情のない無機質な品とは全く比べものにならない。


竹工芸名品展、メトロポリタン美術館所蔵のアビー・コレクション


竹を忘れゆく日本の皆さんに是非ご覧いただきたい展示会がある。東京国立近代美術館工芸館で今日から開催される竹工芸名品展、メトロポリタン美術館所蔵のアビー・コレクション。日本の竹は、これほどに美しい形に昇華する。


竹工芸名品展、メトロポリタン美術館所蔵のアビー・コレクション


竹垣のある庭の景色

 
竹虎本社工場


虎竹をズラリと並べて何やら製作が始まりました。川に浮かべたら歩いて渡ることができるかも知れません(笑)。


虎竹四ツ目垣


作っているのは虎竹四ツ目垣、何気に竹を並べているようですが太さや色合いを見ています。垣を立てた時に上になる方の竹は雨が入らないように節の部分で切断されています。


四ツ目垣


虎竹四ツ目垣を実際の庭に設置するとこんな感じになります。名前だけではお分かりになられない方もこうして画像でご覧いただくと、もしかしたら今までに見た事があるかも知れません。


黒竹御簾垣


袖垣や竹垣の別注を作ることも多いのですが、このような黒竹御簾垣等もご自宅に合わせてちょっと置いて見ると全く違う印象となります。


虎竹垣施工


竹垣は施工直後は綺麗に見えますものの、まだまだです。時間が経つにつれて枯れていく竹の風合いを楽しみます。そして更に年期が入り苔が生えたりすると最高です。


変わりゆく竹肌の魅力

竹虎四代目、経年変色の竹籠


この二つのは別の種類の竹材ではありません、同じ竹材を使って同じような籠を編んでいるのですが時間の経過によってこれだけ色合いが違ってきます。ご存じない方が見れば、まるで別の竹を使ったのか?それとも染付けしたのか?と思われるかも知れません。


竹虎四代目、経年変色の竹籠


竹の経年変色はこのように渋く深い色合いになるのが何とも言えない魅力です。生活道具として身の周りにあった籠や笊は少しくらい壊れても捨てられる事はありませんでした、傷んだ部分を手直ししながら一つの籠の寿命が尽きるまで愛用し続けたのです。


経年変色の竹編み


そうした竹編みには時間の経過だけでは物語れない色艶が残されていて、それが昔の囲炉裏の生活による煙でした。今でも茅葺の家にお邪魔すると入ったとたんに懐かしい炭の香というのでしょうか、囲炉裏からは煙がもうもうと立ち昇っている事があります。


ミニ飯籠


台所のカマドも薪を使っていましたので家の中が燻されているような状態です。それが茅葺屋根を長持ちさせると共に暮らしの中に溶け込んでいた竹を色づかせてきました。


竹虎四代目、経年変色の竹籠


ただ、囲炉裏の生活がなくなった今にあっても30年、40年前に編まれた籠は独特の美しい竹肌に成長しています。


古い竹籠


また、納屋に置かれたり軒先に吊るされたりしていた籠は又違う進化を遂げていて趣があります。


網代編み、経年変色の竹籠


この枯れたような網代網の圧倒される迫力はどうでしょうか?長く働いてきた熟練職人の手を見るようです。


便利な内籠付のピクニックバスケット、網代弁当箱

虎竹ピクニックバスケット


9月に入ってもやけに暑い日が続いていますが、それでも朝晩は少しづつ過ごしやすくなってきました。もう少し日差しが和らぐと行楽にもよい季節です、虎竹ピクニックバスケットも活躍する機会があるのではないかと思います。


ピクニックバスケット雑誌掲載


先日雑誌「ステーション」に掲載いただいた白竹三段ピクニックバスケットのように大好きなものを沢山詰めてお出かけいただければと思います。


内籠付ピクニックバスケット


元々三段になっている弁当箱は人気ですけれど、一段タイプの竹ピクニックバスケットに内側に二段底の付いた便利なタイプが誕生しました。外のランチタイムに必要なお箸やフォークなどのカトラリーからお手拭きなど色々と収納できるスペースができて本当に使いやすいのです。


内籠付ピクニックバスケット


自分のように箸袋を持たれる方でしたら、もう一品のおかずでも良いでしょうしビスケットやチョコレートなど食後のデザートを入れてもよいかも知れません。皆様のアイデア次第で自由にお使いいただけます。


網代弁当箱


少し大きめの網代弁当箱も内籠をつけた二段式が新たに仲間入りしています。
それにしても竹の弁当箱には竹製のスプーンやフォークが似合います、スプーンなど口当たりの大切なものは一つ一つ丁寧に手作りされる国産しか使えません。

竹トラッカー、虎竹の里を走る

日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」、竹虎四代目


大きな荷物を持ってイタリア人のFRANCESCOさんが虎竹の里にやって来られました。竹の話をあれこれしていると以前風力発電のお仕事に関わっていた頃の写真を見せて頂いたのです。須崎でも、すぐ近くの高い山の連なる頂きに白い風車がズラリと並んでいるので馴染みがある光景です、「電気か...」それなら日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」の出番です。


孟宗竹


いつもお話しさせてもらうように竹の成長力は凄いものがあって1日に120センチも伸びた記録さえあるほどです。暫く見ていない竹林の景色が一変するのも不思議ではありませんが、だからこそ継続利用可能な天然資源と言われています。風力発電が自然の風を活かすように、毎年生えてくる竹も大自然からの贈り物としてもっと人に役立つ使い方を考えねばなりません。




そう言えば先月開催したインターンシップ生の皆さんにも竹トラッカーに乗車していただきました。その時の様子を盛り込んだ動画ができました。


REIWA-125号の走り、日本の皆様に見て頂きたい!東京よみうりランド

レッドブル・ボックスカートレース、Red Bull Box Cart Race


小さな荷物が一つ届きました。開けてみると...なんとRed Bull Box Cart Race Tokyo2019での出走権獲得のお知らせです!今月の6日にスペインで走って来て、虎竹の里に凱旋帰国したばかりのREIWA-125号に新たな挑戦状でしょうか!?


レッドブル・ボックスカートレース、Red Bull Box Cart Race


レッドブルと言えば飲料メーカーですが世界的に様々なスポーツを主催して盛り上げている企業です。ボックスカートレースは欧米では人気ですから今まで各国110カ所以上で開催しており日本でも今回で4回目、前回の2017年大会は赤坂サカスと言いますから都心のど真ん中で走ったようです。


虎竹アーマー、竹虎四代目(山岸義浩)


今回は、よみうりランドに特設会場を設置して開催されると言います。そして、その期日を見て驚きました、10月6日!?


10月6日とは...!?


何と竹虎の会社設立記念日...!!これは運命でしょうか?


竹虎四代目(山岸義浩)


YouTubeでは過去のレッドブルの大会の熱気と参加チームの数々をご覧いただけます。こんな坂道レースが何なんだ?しかし「おバカなレースにおおまじめ」で大人が取り組んでいます。


レッドブル・ボックスカートレース、Red Bull Box Cart Race


よみうりランドは名前を聞くだけで東京にある事しか知りませんが、日本の竹を日本の皆様にご覧いただきたいのは先のテレビ放映でも申し上げた通り、ずっと抱いている思いです。


REIWA-125号の疾走を日本でご覧いただきたい!




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レッドブル・ボックスカートレース「竹虎」


昭和レトロな竹アクセサリー

竹レトロブローチ、昭和アクセサリー


デッドストックされていたのはハンドバッグやクラッチバッグだけではありませんでした。この時代に大流行していた(虎竹の里だけかも知れないと最近思っています)、竹ブローチもあるのです。


竹レトロブローチ、昭和アクセサリー


細く取った竹ヒゴを上手く活用して作られたブローチを最初に考案された職人さんは天才です。中心部分のアクセントになった飾りには籐が使われています。


竹レトロブローチ、昭和アクセサリー


竹のしなやかさ、柔軟性を思う存分発揮した美しいアクセサリーは見ていても飽きることがありません。


竹レトロブローチ、昭和アクセサリー


小さなツボミのようにも見える色とりどりのブローチには沢山の内職さん達が関わって一つの形に仕上げられていました。




昭和レトロな竹ハンドバッグ、竹クラッチバッグ

竹レトロハンドバッグ


45年間倉庫に眠り続けていた昭和レトロな竹ビーズバッグたち、ハンドバッグはすぐに完売となりましたものの追加で一箱が見つかって色が限定されていますが少しだけ販売を続けています。


竹レトロハンドバッグ


これらの竹ハンドバッグの素晴らしさは近づいてみなければ分かりません。維管束の小さな孔が見えるかと思います、そうです、楕円形だったり、球形だったり、俵型だったりする一つ一つが小さな竹の身を削り出したビーズなのです。


古い新聞1974年


7月終わりの頃の30年ブログでもご紹介させていただきましたがハンドバッグの詰め物には昭和49年(1974年)の新聞が丁寧に白い薄紙で巻かれて入っています。北の湖、輪島という力士の文字に時代を感じずにいられません。


竹レトロハンドバッグ


クラッチバッグも数種類ありますのでお好みでお選びいただけます。


竹レトロハンドバッグ、クラッチバッグ、セカンドバッグ


今の時代だからこそ新鮮でモダンに映える竹レトロバッグです、ご存じない若い方々は素材がお分かりにならないかも知れません。


竹レトロハンドバッグ、クラッチバッグ、セカンドバッグ


竹は何ともないのです、しかし内布部分にはシミや汚れのようになっている部分があります。古い物ですからその辺りには目をつぶってお使いいただけますのと嬉しいです。


竹レトロハンドバッグ、クラッチバッグ、セカンドバッグ


それにしてもドキリとするくらいクールです。どんな方がどんな風にご愛用されるのか、どこかで拝見できることを願っています。


朝日放送テレビ「相席食堂」中尾彬さんと虎竹アーマー

朝日放送テレビ「相席食堂」中尾彬さん、竹虎四代目(山岸義浩)


7月に朝日放送テレビ「相席食堂」という番組の収録で中尾彬さんが竹虎にお越しいただいていました。千鳥のお二人がやられている人気番組だそうです、テレビもあまり観ないので最近のお笑いの方にも疎くなっているものの、さすがに千鳥は知っています。須崎に二人揃ってやって来ると聞いて本当か?と思っていたらあの大御所中尾彬、池波志乃ご夫妻の事だったので驚きました。


朝日放送テレビ「相席食堂」中尾彬さん、竹虎四代目(山岸義浩)


ご夫婦でやって来られて別々に地元を周られたようです。中尾彬さんと言えばNHK大河ドラマファンの自分の脳裏に今も強烈な印象として残っているのが「秀吉」での柴田勝家役なのです。織田家の筆頭である勝家は、誰も築くことのできなかった墨俣一夜城の築城を成功させた足軽出身の秀吉の応援を命じられます。


朝日放送テレビ「相席食堂」中尾彬さん、竹虎四代目(山岸義浩)


「親方様に援軍を命じられても断る!」そう吐き捨てるように言う勝家。そこに、犬千代(後の前田利家)が援軍要請に走り込み、秀吉からの伝言として「柴田勝家様は男の中の男...」その言葉を聞いた信長は勝家に向かって「勝家は男であろう」援軍の出撃が決まった瞬間でした。


そんな数々の名シーンが目に焼き付いていましたので、出来あがったばかりだった虎竹アーマーをどうしても着て頂きたいと思ったのでした。ヘルメットや鎧はサイズがあわず重たいものでしたが嫌な顔ひとつせず快く着用いただいて本当に感激しました。


朝日放送テレビ「相席食堂」中尾彬さん、竹虎四代目(山岸義浩)


虎竹アーマーは、スペインのレース前だったので中尾さんに着用いただけるとはゲンがいいなと思っていました。しかし「相席食堂」という番組名の理由が放送を観たこともないので一つ分からずにいたのです。


朝日放送テレビ「相席食堂」中尾彬さん、竹虎四代目(山岸義浩)


日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」に乗車いただいたのですが、その様子をテレビで見てなるほどと納得しました。確かに横に並んで座って「相席」でした(笑)。


放映は高知はじめ地方でもTVerで観ることができます。便利な時代です。




日本唯一の虎竹の里は本当に不思議なところです、この竹のお陰で色々な方がお越しいただきます。


日本初の飛行機は竹製だった!?

Richard Ansellさん、竹虎四代目(山岸義浩)


竹製の飛行機!?来社の連絡を頂いて少しお話しを伺った時に不思議な気持ちになりました。初めて日本で作られた飛行機のフレームは竹だったと聞きます、大空に飛ぼうと取り組む時に身近にあり細く薄く加工できる竹材に目が向くのは当然の事です。


熱くお話しいただくRichard Ansellさんはイギリスから日本に暮らすようになって30数年の方、分からない単語もありますが思いはガンガン伝わってきますが不思議と言うか面白いと思うのは竹製飛行の夢を聞いたばかりだったからです。


Michel Abadie、YOSHIHIRO YAMAGISHI


先のスペインボックスカートレースで竹チームとしてご一緒させて頂いていた世界竹会議(World Bamboo Congress)の会長Michel Abadieさんも今回の竹の車に続いて竹の飛行機を製作したいと目を輝かせていました。


竹トンボ


空飛ぶ竹は、竹トンボくらいしか思いつきません。しかし、それでも子供の遊び程度のものもあれば本格的に作らるものは150メートルも飛ぶものまであります。こうして竹飛行機の事を立て続けに聞くと難しくはあるものの不可能ではないと思ってしまいます。


竹林の空


「衣食住」人の暮らしの全てに関わってきた竹、竹林から見え上げる青空に竹の可能性を知った一日でした。


誰がこの熱狂を信じられた?竹虎インターンシップ生からの提言

竹虎インターンシップ2019


2週間のインターンシップ期間中は何度も初めてチャレンジした2001年春のインターンシップを思い出しました。最初の学生さん達の意識が高かったお陰で自分たちのような田舎の小さな竹屋でも何か学んでもらえる事があるのだと大きな気づきがありました。


竹虎インターンシップ2019


インターンシップのページに「挑戦!!」と筆文字で書いていますが、学生さんのそれではなく竹虎と自分達への言葉なのです。


竹虎インターンシップ2019、ランチタイム


今年は10名もの学生さんに参加いただきました。お昼休みも一気に賑やかで楽しい雰囲気だったのが今日は少し寂しく感じられます。


竹虎インターンシップ2019、竹虎四代目(山岸義浩)


自分も久しぶりに直接関わらせてもらいましたので尚さらです。


竹虎インターンシップ2019




この素晴らしい皆さんに先週の金曜日、インターンシップの総括としてこのようなプレゼンをしていただきました。一体何なのか?と思われるでしょうが、10月6日に東京のよみうりランドで開催されるレッドブルボックスカートレースではスタート前に30秒のプレゼンタイムがあります。ここで竹虎が、こんなPRをしたらどうか?という学生のさんからの提言なのです。




話を聞きつけた社員は学生さんたちの発表がどんなんだろう?と関心を持ってくれていましたので手の空いている社員は全員集合しました。短い時間ながら学生さんたち自身が考え、バラバラだった意見をまとめた発表にこのような声が上がります。


竹虎職人


さて、この提言を受けて今度は自分達がやる番です。自分の子供のような年代、あるいは自分と同年代の学生さんがここまでやってくれました。


竹虎四代目(山岸義浩)、REIWA-125号


無理?


一体これが何になる?


しかし、まず一歩を踏み出さないと何も変わらず何もできません。


スペインボックスカートレース、竹虎四代目(山岸義浩)


最初は転んでばかりの虎竹カートが、遠いスペインでこれだけの人を熱狂されるなど誰も思っていなかったのです。