梅雨が終わって暑い夏が、すぐそこまでやって来ています。強い日差しの中、外での農作業や漁業などには必需品だったのできっと江戸時代や明治、大正、昭和のはじめ頃にはこの様な菅笠姿の人はどこにでも居たのではないでしょうか。
そんな菅笠の値打ちは一針、一針丁寧に手縫いで仕上げていく職人の技、この縫い目です。
そして菅のやさしく、それでいて陽の光や雨を防いでくれる軽い手触りは本当に魅力的。
しかし、少し硬めの表面が大粒で勢いのある南国の雨さえも力強く防いでくれる石垣のクバ笠も頼もしいものです。
いずれにせよ大事なのは笠全体を支える骨組み。竹ならではの粘り、しなりがあっての笠です。笠は竹骨に感じ入るのです、自分など竹骨を被っていると言っても過言ではありせん。
それが近年、伝統の技をここまで繋いできているのに骨組みをプラスチック製にしたものが流通しています。価格や製造量など多くの課題があることは日本の手仕事を考えると痛い程分かります、しかし「残念」という一言では片づけられない思いです。
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