日本の「竹の日」Japan's Bamboo Day

竹ドーム


昨日は日本の「竹の日」でした。竹の日と聞いても初めての方もおられるかも知れませんが、世界的には9月18日が「World Bamboo Day」世界竹の日として制定されています。日本ではさらに笹につけた短冊に願を込める七夕があり、日本最古の物語である竹取物語に登場するかぐや姫の誕生日とも言われている事から7月7日を竹の日としています。


日本は自然豊かな国で何と森林率は67%もあって先進国では有数の森林国です。しかし、その2500万haの森林の中で竹林の面積はというとわずか15~20万haしかありません。ところがたったの0.6%程度しかない竹を注意してご覧いただくと自分達の身の周りに意外と多い事に気がつきます。


竹ドーム


これは山間部のお話しではありません、むしろ山深い所には竹は少ないのです。都心部から少し離れた住宅地域や農村部など数字から考えれば不思議なほど竹の姿を見る事ができます。これは昔からいかに竹が人に寄り添い、人と竹が支え合って生きて来たかの証明です。


竹に節目があるように、竹の日という節目に日頃は見過されてがちな近くの竹を愛でる日にしてもらいたい。日本の「竹の日」でも世界の「竹の日」でもそんな竹人の思いは同じです。


竹ドーム


さて、ところで今回の竹林は北陸は氷見にある「竹ドーム」です。坂道を少し登って大木の間から中心に向かって垂れ下がっている竹が見えて来たら思わず声を上げてしまいます。けれど、どうしてこのようなドーム状に竹がなっているのでしょうか?ちょうど窪地になっているから両側の竹がお互いに挨拶でもするかの様に腰を曲げていますが、ちょっと不思議です。地元で管理をされている方に聞いてみても分からないとの事でした、もしかしたら雪が関係しているのかも知れません。


雪と竹、竹虎四代目(山岸義浩)


山形の冬の竹林に入った時の写真を見ると雪の重みで竹が大きく曲がっているのがご覧いただけるかと思います。ここの竹たちも冬場はこのように降り積もった雪で頭を下げているに違いありません、そして窪地なだけに余計に曲がってしまっているのではないでしょうか。普通なら雪の重みになど跳ね除けて真っ直ぐに伸びて行く竹もさすがに曲がり過ぎてしまって暖かく季節が変わっても一年中ドーム状の形を保っているのではないかと考えていました。


この竹林には地元の中学生が整備来られていました。なるほど、だからこれだけ美しいのだと感心しましたけれど自然と竹と触れ合う素晴らしい機会を持たれています。これからもずっと続けて竹ドームを守ってもらいたいものです。


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