昨年、高知県土佐市西鴨地で開花した孟宗竹は香川大学農学部の小林剛先生と京都大学大学院の小林慧人さんの調査で328本が確認され日本最大規模の開花となったのですが、現在の竹林はといいますとやはり竹が立ち枯れしてしまっています。
その後の調査では落ちた種から実生の竹が生えて成長しつつあるとの事です。最初は細い竹しか生えないものが段々に大きくなり10年程度で元の豊かな竹林にもどると言われますので大いなる自然を感じます。
さて、しかし開花して枯れつつある竹林の横に青々と葉を繁らせた一角がありました。竹は地下茎でそれぞれの竹が繋がっています、根と根とが縦横無尽に繋がりひとつの大きな家族のように形成しているのです。隣接していても全く枯れる様子もない所を見ると、どうやらこの竹達は根が違います。このように孟宗竹の場合、60年という驚くほど長いサイクルで花が咲きますので一斉開花と言っても竹林の端から端まですべての竹が同じような状態にならないのは当たり前かも知れません。
花が咲き枯れつつある、すぐ隣の竹が元気なばかりか立派な筍まで出しています。ある研究者の方が日本の孟宗竹のDNAを調べたところ全て同じだったと聞きました。元々中国大陸から渡ってきた竹が株分けされて国中に広がったものなので理解できるお話しです。
ところが、あれだけ沢山生えている中国の孟宗竹のDNAも全て同じだそうなので謎は深まります。何故なのか?虎竹の虎模様が、その要因は解明されていないように明快な答えを知る人はいません、竹はこれだけ身近にありながらまだまだ未知の植物なのです。
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