竹虎の国産竹皮草履ご愛用の皆様へ

竹皮草履


梅雨前になってくると数十年来のお客様から初めての方まで竹皮草履へのお問い合わせが増えてきます。自分や社竹虎の社員は一年中愛用している者ものが多いので冬場の自然な温もりの履き心地も知っていますが、やはりジメジメした季節の足の爽快感は何とも言えません。


特に風呂上りなどフローリング履きに一度でも足を入れたなら最後、手放せなくなるのでまだ使ったことのない方はご用心くださいと申し上げています。何故なら、せっかく購入されている今までのスリッパは二度と履けなくなります(笑)。


国産竹皮草履


日本中いたる所にある竹の利用が少なくなり問題にもなる中、竹を伐採している竹林であっても竹皮はほとんど使われていません。食品包材としての竹皮は、抗菌性があり耐水性も高い本当に優れた自然素材です。しかし昨年のような水害があれば、防災目的も兼ねた竹林で集めていた竹皮の生産は極端に落ちてしまうので竹虎でも昨年からずっと竹皮弁当は品切れ状態が続いています。もともと安定供給という意味では国産ではとてもまかないきれませんし、現在流通しているほとんどは輸入品となっているのは仕方ないことです。


竹皮草履は、昔ながらの国産を何とかこの規模で守り続けて来られました。ご愛顧いただく皆様のお陰といつも感謝しており、最後の日本製としてやれる所までとことんこだわり抜くつもりでいます。


鼻緒を足の指ではさむ部分を前ツボと言います。この前ツボ部分までの草履先端部分とそれから後ろまでの竹皮の色合いにお気づきでしょうか?これは竹皮の種類を変えているのです、色の薄い部分は淡竹(ハチク)、色の濃い竹皮は真竹もしくは孟宗竹です。虎竹が淡竹の仲間という事もありますし、素材の都合や職人にもよるのですが出来るだけこの伝統の編み方を続けてきました。どうして前ツボ部分まで淡竹を使うのか?編みはじめがしやすいから等諸説あるものの確かなことは分かりません。一体いつからか?誰が考案したのか?代々先人達がやってきた事を受け継ぎ続く伝統の技には、こういう事も少なくないのです。


竹皮草履子供用


子供用の竹皮草履にも多くの皆様からお声をいただいておりましてありがとうございます。小さい草履はより熟練した手技が必要で以前あったようなレベルのものを編むことができていませんが今年こそは、たとえ少量であっても作れないかと検討しています。


いつも竹皮草履へのご感想で皆様に力を頂戴しています。もっと沢山の笑顔が作れる夏にしたいと思っています。




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