虎竹の里は「安和」という地名が付いている通り、一年を通して温暖で穏やかな地域です。須崎湾に面した日当たりの良い斜面は日本唯一の虎竹だけでなく、文旦やポンカンなど柑橘類の栽培にも絶好の土地柄であると共に枇杷の産地としても知られています。一般的に枇杷と言えば楽器のビワのような形を思い浮かべる方がほとんどかと思います、しかし山中を駆けずり回っていた自分などからすると、そのあたりの山にポツリと生えている丸い形をした野生?の枇杷にも馴染があります。
大きさ、形をそろえて綺麗に並べられた枇杷は丁寧に手入れされて育っていますから味も良くてお土産などには最適ですが、高級果実ですのでお腹いっぱい食べられるものではありません。ところが自分達の小さい頃はと言うと山深いところに生えていた枇杷の木に皆で登って、口も手も上着もベトベトになって「もうイラン(いらない)」と言うくらい食べたものです。
そこまで甘くもなかったし、タネがやたらと大きかったなあ...あの山はどの辺りだったのか...?虎竹の里を一望できる旧道から竹の秋に色付く山々を眺めて昔を懐かしんでいると
コッコッコッ...
野良ネコならぬ野良鶏がゆっくり草をついばみながら歩いて行きます。双子島もいつもと変わらず、波は穏やか、いい一日です。
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