またまた作った事もない竹製車体製作という難題に、竹虎職人たちの顔は明るくありません。新しいモノを産みだすという作業は容易ではないのです、しかし、それでも日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」の時に比べれば随分とましなので前回の経験が活きています。
岡山科学技術専門学校さんにご提供いただいた車体は、さすがに走りの専門の方々が作られただけあります。車体の制限があったせいもありますが、まずハンドルが短く幅も狭くてかなり扱いにくさを感じました。
また、重心を前にして坂道レースで少しでもスピードを上げることを考えて設計されていますのでサドルもかなり前に付けられています。ドライバーが前のめりになって走り下るような形です、これは運転にも高度の技術が必要ではないかと思いました。
まあ、車体を眺めながらアレコレ考えても何も進みません。とにかく坂道を走ってみれば具体的に分かります、しかし、テスト走行できるような坂道があるのか...?
できればスペイン・ビトリアの街で見たレースコースのような右カーブ、左カーブがある坂道が理想的です。誰の迷惑にもならず、安全に試し乗りができる所など無いなあ...と思ったところで一カ所だけ「あそこッ!」と閃いた所がありました。
山深いため車が走っているのを見たことがなく、急な勾配とカーブの連続する坂道。今回のレースのテスト走行には、うってつけの道があるのです!
いよいよ初めてのテスト走行が始まります。晴れ渡った青い空、若葉も芽吹き、辺りで小鳥たちの遊ぶ声に包まれてスタートです。
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