牧野植物園のキンメイチク(金明竹)の開花をお話しさせていただいたのは昨年12月も終わり頃の事でした。実は、あれから暫くして虎竹の里のキンメイチクにも花が咲いたのです。
今年に入ってから黄金竹の事もこの30年ブログではお話しました。全体がゴールドに輝いており、おめでたい新春にふさわしい竹だと思ったからでした。この黄金竹とキンメイチクは色が黄金色という点では似ていますが、キンメイチクには黄金色の稈に緑色の筋が入り、またその青さとのコントラストが美しく鉢植えとしても好まれるのです。虎竹の里にあるキンメイチクも、元々はそうした鉢植えを買ってきたのを植えたものでした。
キンメイチクの開花は120年に一度と言われる非常に珍しい現象です。それなのに、どうして牧野植物園のキンメイチクと時を同じくして開花するのか?同じ株から分けたものか、何か手ががりはないものかと訊ねられます。しかし、自分の記憶のあるだけでも30数年前から既にある程度の茂みに育っていました、植えたのはそれより更に前の事で詳しい事は残念ながら不明です。
今日は、虎竹の古里であり昔からの遍路道の続く焼坂の峠に来ました。ここまで登ってくる間には虎竹は沢山あるものの、この峠からは虎竹は一本も見当たりません。
虎竹の虎模様は、同じ山なのに少し場所が異なると色付きも太さも全く違います。土中の特殊な細菌、土質、日当たり、潮風、気温、職人の手入れなど様々な要因が複雑に作用していると考えていますが神秘的なものです。竹は不思議に満ちているからこそ面白いものなのです。
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