工房で見た中国製の竹加工機械

竹加工機械


日本国内の工房でこのような竹加工機械を見る事は、そうそうありませんので少し驚きました。多少使用されているものの、この程度のレベルなら古参の数十年選手ばかり見ている自分からすると新品同様ピカピカの一年生といったところです。竹虎が竹加工機械の製造をお願いしていたメーカーさんも、随分前にすでに無くなっていますので、このような新しい機械が竹の現場にある事が何となく違和感を感じるのです。


竹割機械


この秋、全国竹の大会「熊本大会」でバンブーフロンティア、バンブーマテリアル、バンブーエナジー株式会社様を訪問させていただいた際、やはり同じような竹加工機械が並んでいた事を思い出します。広大な敷地に建設されたプラント自体が中国企業の製作した大型機器を使っているという説明でしたが、使われていた加工機械も全て中国製の最新式のものを導入されていました。


竹加工機械「油」


ややっ!?工房の機械に「油」という文字が見えます。今年8月の世界竹会議メキシコ最終日に行われた竹林・竹工場見学ツアーで見学に訪れたハラパの竹材工場でのやり取りが蘇ります。「油」という字が書かれている機械だったので、これはメイドインジャパンかと思って聞いてみたら何と中国製。しかし考えると当然かも知れません、世界の工場と呼ばれて久しい中国の技術が竹業界でも世界を制しているのです。


竹材乾燥機


そしたら、こちらの工房でも予想通り設置されていた加工機械は全て中国製でした。今や日本国内で竹加工を機械化しようとすれば、海外からの導入も選択肢のひとつなのだと改めて時代を感じます。


竹加工機械


竹加工機械にも種類があって、それぞれの工場で独自に特化されていますので全てを同じで考えることはできません。それでも国内で製造されるのか当然のように思ってきた加工機械について、新しい技術を加え次々と改善を続けている中国の製造現場を見せてもらった今年は又違う複雑な気持ちが交錯しています。


中国製大型乾燥機では、含水率10パーセントまで落として防虫、防かび対策に余念がないそうです、ここまでしっかり管理されて製造されている中国製の竹細工については、一歩も二歩も前を走っていると感じずにはいられません。


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