袖垣をご存じでしょうか?和風の住宅や庭が少なくなりましたので若い方の中には見た事もないという人ばかりかも知れません。ちょっとした目隠しのために玄関脇や庭に据え付けられていたもので、竹虎では最盛期には10トントラックに満載して県外に毎週のように運んでいました。
しかし、その後生活様式の変化と安価な海外竹製品が入ってくるようになり、今までの既成サイズの製造は極端に少なくなりました。
冬の風物詩と言うくらい白竹(晒竹)の加工もしていましたので白竹の玉袖垣もあります。袖垣の肩部分が丸く曲線になっているのが玉袖(たまそで)垣で両方の柱真っ直ぐなのが角袖(つのそで)垣です。
屋根付の袖垣もあります。袖垣は庭で雨ざらしになりますので、このような小さな屋根があるだけで耐久性は随分と違うものです。
光悦寺垣は並べてみると幅によって異なるラインがよりハッキリと分かります。
先に出ました片袖枝屋根付の屋根を製作していました。竹林で伐採され枝打ちされた竹の小枝はこのような所に使われるのです、目立ちませんが大事な脇役です。このように竹は稈のみならず、根から枝、葉にいたるまで無駄なく全て活用できる素晴らしい素材でもあります。
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