四国を流れる吉野川が四国三郎と呼ばれて日本三大暴れ川に数えられているのは以前の30年ブログでもお話しさせていただきました。川幅が一番広いところで2380メートルもあり、総延長も一番長い四国最大級の川です。
水害など、普段は静かな山間を遠く高知県から徳島県にかけて流れる美しい姿からは想像もつきません。しかし、そこが自然の恐ろしいところなのです。ずっと向こうにある川岸ですが、その岸辺にそって生茂るのは真竹の林。一旦暴れ出すと人間の手には、とても負えない暴れ川を抑える防災林として昔から整備されています。
上空から眺めると狭い谷間を真っ直ぐ徳島県を横断して紀伊水道に向かっています。一文字に進んでいくとしかイメージのながった四国三郎ですが今回、自分の中に新しい発見がありました。
徳島市は吉野川河口の三角州になった所に位置していますが、川は真っ直ぐに海に流れ出す本流の他に大きく蛇行した二つの流れがあります。調べてみると旧吉野川と今切川と言うそうです。この辺りは洪水のためコメ作りが難しく、藍の栽培が盛んになり徳島特産の藍染が生まれたと藍農家の方に聞いた事があります。
川の向こうに見える山裾に一本の線のように見えるのは高松から鳴門大橋への向かう高速道路です。人の力というのも素晴らしく、便利な道、大きな橋を次々に建設していく時代ではあるものの、やはりそれでも自然の力にはとうてい敵いません。先の豪雨では高知の山間を貫く高速道路は土砂に流されて跡形もなくなり現在復旧工事の真っ最中です。
自然の驚異に自然の竹を使って立ち向かった先人達、その期待に応え続けている竹を忘れてはなりません。
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