続・鰻筌を編む熟練竹職人

鰻筌、エギ


鰻筌の片方にはエギ、あるいはコジタと呼ばれる鰻が一度入ると出られなくなる仕掛けが取り付けられます。ここには竹の弾力が活かされていて餌につられた鰻はスムーズに入ることは出来ても入口が閉じてしまい出られなくなるのです。


うなぎ筌


鰻筌にはウナギジゴクという恐ろしい名前もありますが、まさに閉じ込められた鰻にとっては地獄かも知れません。しかし、この竹の漁具のお陰で昔から人々は豊かな川の恵みを受け命を繋いでこられたのです。


魚漁の竹籠


民俗資料館に保管されていような竹編みの漁具もつい最近まで編まれていました。年齢と共にこのような力の必要な大きな籠は製作できなくなってしまうので、この竹籠は最後の一つという事で頂いてきたものなのですが、その作りは全く鰻筌と同じです。大きな鰻筌と言ってもよいくらい構造は同じ、エギ(コジタ)がついて中に入った魚は出られません。


カニ籠


川魚やカニを獲るための竹籠など地域によって形は色々とありますが、ここは同じです。ウナギジゴクがあるようにハヤジゴクと言われた籠が高知を流れる四万十川で使われていたそうです。


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