国産竹皮鼻緒の草履とは鼻緒部分を裏返した竹皮で巻いて作ったものですが木綿生地の草履と違い独特の渋い雰囲気が好きでよく履いていました。今ではあまり製造していないものの、やはり好きで持っているのはEVAスポンジ底を貼り付けて外履き用にした竹皮スリッパ。
元々室内履きとして製造していた竹皮草履を外でも履けるようにスポンジ底を付けるようになったのですが、お客様の要望で靴下を履いたまま使えるベルト式のタイプが出来ました。これにはダイガクと呼ぶ桐下駄の台に貼りつけていた竹皮編みを転用しましたが他の竹皮編みと違って機械で型押ししていないのが最大の特徴です。
型押ししない事によって足裏に心地よい刺激と竹皮編み本来の履き心地が味わえる反面、手編みだけで形を整えなればならず製造が難しく熟練職人の中でも一握りの職人しか編めないのです。
下駄鼻緒を付けたスリッパも腕の良い職人だけの仕事です、底を張って一足づつグラインダーで削り出していきますので歪みがあると美しい仕上がりになりません。
しかし、竹皮草履の真骨頂はやはり室内履きです。海外からの類似品も沢山あるようですが本物の竹皮草履を守り続けたいと思うのは、自分自身が昔からの一番ファンだからです。世界一の室内履きとずっと思っています。
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