竹編みの工房はどこも思ったより随分と広い。それは長い竹を扱うので仕方ない事なのです。自宅兼工房のような形で仕事をされている職人の多くは長尺物の竹を使うために壁に穴を開けていたりする事が珍しくありません。誰だったか手元に垂れ下がった紐をスッと引くと、後ろに空けた竹用の小窓がパッと開く細工をしていた職人もいました。
坦々と進んでいく竹編みが完成しました。これから口巻の竹を取っていきます。
職人は手が四本あるといつも思う。ヒゴ取りの時にはもちろんですが、竹編みの際にまでも上手く足をつかって仕事をするのです。
竹ヒゴの表皮を薄く剥いでいます。この加工は丸竹の時にされる職人が多いと思いますが、父親譲りのやり方を変えることなくずっとこのやり方を貫いています。
口巻ができれば完成、後は水切れと通気性をよくするため四隅の底に足を付けて出来あがり。見事な出来栄えです。
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