「うわーっ、これはヤバイ!」
後ろからついて登ってくる方の弾んだ声に思わず振り向きます。目がキラキラ輝いて、ワクワクされているのが伝わってくるので嬉しくなります。しかし、虎竹の竹林はまだ見えてきたばかり、これからなのです。
「本当に明るいですね!」
普通の竹林は手入れされず間伐もされていませんので竹の密度が高すぎて薄暗いところばかりです。風通しも悪く湿り気を感じてしまいますが、本来人の暮らしと共存してきた竹の本来の姿はこのようなものだと思います。
「皆さんがいつも見ているのは竹藪、これが竹林です」
虎竹林の中に入ってもらいました。下を流れる川のせせらぎと小鳥のさえずりが聞こえます。
「朝は品川にいて、今は別世界だ」
さっそく撮影をはじめたカメラマンが一言。
「一日中撮っていられる...。」
こうしてお越しいただくカメラマンの方は実に様々な場所に行って、色々な所を撮っているので知っている場合が多いのです。それなのに、こうして言っていただけるのはお世辞半分だとしても(とても、そんな風には思えないけれど)虎竹の里がいかに特別な竹のサンクチュアリだと言うことを改めて思うのです。
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