別注の土佐箕

箕


持ち手に棕櫚皮を使わないのはなぜだろうか?それは別注のがどこで使われるかを考えれば簡単に答えが分かります、実は別注サイズに編まれた箕は食品加工メーカーの工場で使われているのです。


箕製作


ずっと同じように棕櫚を使い箕を作ってきた職人からすると「本当に棕櫚で巻かんでエイがかよ?」と不思議に思うのですが、農作業で使うのと違い食品加工では衛生管理を第一に考えますので異物混入の恐れがあるのではないかと危惧されて不要にしているのです。


桜皮の箕


箕の歴史は古く、日本各地で竹を中心に色々な素材を使って実に様々な形の箕が編まれてきました。アジアはもちろん、有名なフランスの画家ミレーの絵「箕をふる人」に箕が描かれていますので世界的に同じような道具が発達していたのです。そんな長い歴史の中で日本の土佐箕は大きな曲がり角に差し掛かっています。


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