すっかり空が秋めいて来ている高知ですが、先日の孟宗竹の開花以来、どうも近くの竹林の様子もおかしいような気がしてなりません。孟宗竹は大きな筍が食卓に上がる事も多いので、日本にある600種類もの竹の中でも特に馴染の竹と言えます。しかし、元々日本にあった在来種ではなく中国から日本に渡ってきた植物というは、あまり知られていません。
一番最初に移植されたのが京都という説と鹿児島という説がありますが、個人的に有力ではないかと考える鹿児島説を採るとするなら1736年に移植だそうですので今から約280年ほど前の事となります。
移植以来、どんどん増えて色々な所で目にしますので、それだけ多くの人に愛され、活用されて来た孟宗竹。それが、今ではあまり顧みられる事もなくなり寂しい思いをしてきているのは間違いない事なのですが、それ以上になにか勢いのなさを感じます。
車を停めて辺りを見まわします、良く通る道沿いですが少し歩いてみる事にしました。何ら変わることの無い、いつもの竹林があります。孟宗竹が日本に移植されて以来一斉開花の記録はないようです、67年の周期で開花すると言われていても自然の孟宗竹が開花した訳ではありません。部分開花の竹から採取した種子を育てた記録でそうですので、実は自然界の孟宗竹について正確なことは誰も知らないのです。
虎竹は淡竹(ハチク)の仲間ですが、淡竹や真竹でさえ120年周期だとすれば、それよりずっと身体の大きい孟宗竹の開花周期がそれよりずっと長くとも不思議はないのではないでしょうか。孟宗竹は親孝行だった「孟宗」という人から名前の由来がきている竹、一斉開花で全て枯れてしまうような姿は見たくないようにも思います。そんな気持ちを知ってか、知らずか1000年は開花は無いと言われていた研究者の方もいたように記憶しています。
1000年?ウソだろう?
そうです、自分が間違って聞いたのかも知れません。しかし、竹はそれくらい人知を超えた不思議な存在です。そして、そのミステリアスな大自然の営みが目の前で繰り広げられています。
ややっ!?ほらっ、あそこ
あの竹林の一部で枯れている竹が気にかかります。
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