先日の世界竹会議メキシコでの基調講演でもお話ししてきたばかりなのですが「竹の花」が咲いています。普通の方は日常的にはあまり気にされていないのかも知れませんが、青々と美しく繁る竹林がこのような色合いに変わっていたら例え新幹線で横を一瞬通っただけだとしても気になってしまいそうです。
最近の竹林は里山に近い所であっても手入れがされていないためか、テングス病などの病気が出ている場合もありますがそれらとは一目で見て明らかに違います。竹はイネ科と言うと多くの方が驚かれますが、この花を見ていただくと納得れさます。まるで、たわわに実った稲穂が垂れ下がっているかのようです。
孟宗竹では60年、真竹や淡竹(はちく)では120年周期で開花がやってくると言われますが人の寿命より長いため実は竹林全体に花が咲く一斉開花などを目にした人は稀です。この程度の面積の竹の開花は全くない事ではないと言いますが、やはりかなり稀な事象なのです。
少し気がかりなのは竹の花が開花すると竹林は全て枯れてしまう事です、一旦枯れた竹林が元の状態に復活するには10年はかかるそうです。1970年頃には日本では全国的に真竹の開花が起こり枯れてしまいました、そして、それが竹細工の材料不足となり竹製品不足を招き、海外からの輸入増加につながった経緯がありますので今後の推移を見守りたいと思っています。
コメントする