川を流れる筏のような竹小枝の盛皿

竹小枝の盛皿


竹の小枝を並べて作られた、川の流れを進んでいく筏を思わせるような盛り皿があります。見ているだけで、まるで水の音や川風まで感じてしまいそうで、暑い季節には涼しさの演出にもって来いの器です。


随分昔に作られたもので今ではこのような風流な製品が店頭に並ぶことは有りませんが、このような品をひとつ取っても以前は竹が様々な形で活用されていた事を思います。


竹林


もしかしたら、この秀逸な品は端材で作られたのかも知れません。竹を一本伐り倒せば、稈の部分はもちろんですが元の太くて節の短い部分から、ウラの節間の長い個所までそれぞれを活かした製品が考えらられます。竹枝は竹を運び出す時に落とされますが、その枝もこうした小物用として需要があって実に様々な使われ方をしていたのです。竹が使われる事がなくなり、伐られなくなると竹枝も当然なくなりますので、このような製品は姿を消しました。


もっと身近な例だと竹箒があります。現在のホームセンターさんに行けば安価に購入できるものは海外からの輸入品です。箒の先に使う竹枝がなかなか手に入らず、職人さんの数も本当に少なくっていますので、竹虎で販売させて頂いている黒竹箒など何気にありますが実は貴重品です。


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