虎竹の里にある竹は、当然ほとんどが虎竹です。しかし、民家に近い谷間には少しだけ孟宗竹が植えられています。日本三大有用竹などと言われますが、孟宗竹ほど大きく長い竹は他にありません。虎竹の里でさえ、わすがながらも竹林があるという事が、いかに昔から様々な用途に役立ってきたかという一つの証です。
さて、そんな孟宗竹が伸びています、こんなに竹肌の鮮やかな竹だったか?と思うような青々とした色合い。
真っ黒い竹皮をかぶった筍が皮を脱ぎ落としながら、あれよあれよという間に竹になっていく、その姿は何度見ても感動的なのです。何とも言えない生命力、躍動感、こんなドラマチックな植物は他にあるでしょうか。
そして、本当にユニークなのです。竹根には稈と同じように節のようなものがあり見るからに強靭な印象です。「地震の時には竹藪に逃げろ」昔から言い聞かされて来た言葉は、この竹根が地中をギッシリと固めてあることを知っていた先人の知恵です。
よくよく見てみると、伸びて行く枝の先は筍のようでもあります。
若竹には細かい産毛のようなものが生えていますが、これが梅雨時の薄暗く湿気の多い日には水分を含んでまるで白く輝いているかのように見えるのでこれが又幻想的なのです。
ややっ!?この虫は、若竹を狙ってきた害虫?タケトラカミキリに形はよく似ていてドキリとしましたが黄色に黒い模様の入った虎模様に対して、この虫は鮮やかな青色をしています。調べてみたらラミーカミキリという外来種ですが、竹を食べる虫ではないようですので安心したのです。
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