子供の頃には自分の周りの世界が全てです、だから大人になって滑稽に感じる事もありますが虎竹の里の竹林に続く山道もその一つです。山の小道には昼寝にピッタリの竹枝ベットがあるのが当たり前だと思っていました。
竹を伐採した後、稈を枝打ち(切り落とし)した時に竹の小枝や竹葉が山道に敷き詰められた様になる事を竹枝ベットと言ってました。虎竹伐採の時期はちょうど寒い頃なのですが、この竹枝ベットがある辺りに南国土佐の冬でもサンサンと照り輝く太陽の光が降り注ぐとポカポカと温かく、下はフワフワなものですから自然と心地よくなってつい居眠りしてしまう程なのです。
山を駆けて遊び回っていた幼い頃には何度となくお世話になった竹枝ベット。竹枝に竹葉が適度に混ざったその場所は、まさに竹林のオアシスでした。不思議なものです、数十年経った今でも時々思い出す事がありますがあの感触は忘れません。
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