竹トラッカーに土佐和紙×虎竹の幟旗

 
Rogier Uitenboogaart(ロギール・アウテンボーガルト)、竹虎四代目(山岸義浩)


何度かお話しさせて頂いておりますように今年の8月、メキシコ・ハラパで開催される第11回世界竹会議に日本からただ一人基調講演で登壇させていただく事になりました。3年に一度世界各地で開催される自分達にとってはオリンピックみたいなもの、二度とないような機会なので日本唯一の虎竹電気自動車「竹トラッカー」を運んで世界中の皆様を乗せて走りたいと考えています。この竹トラッカー海外輸送計画は昨年の夏から取り組んでいますが、届け先がメキシコという遥かかなたの土地という事と特殊車両という事でなかなか一筋縄ではいかず苦労の連続でした。この話は又の機会にさせていただくとして今日の話題は、この竹トラッカーの幟旗についてです。


ロギールさんの工房


単純な発想でした。日本代表で遠征に行くなら幟旗がいるろう!そこで、すぐに思い浮かんだのが昔からの知り会いである手漉き和紙作家Rogier Uitenboogaart(ロギール・アウテンボーガルト)さんでした。高知県は土佐和紙の産地でもあり、竹虎でも虎竹の繊維を和紙にしたハガキやレターセット、名刺などがあります。丈夫でいながら自分達らしい旗を作ってもらうために梼原町の工房にお伺いしたのです。


Rogier Uitenboogaart(ロギール・アウテンボーガルト)、竹虎四代目(山岸義浩)


「今年の冬は、雪が70センチ積もってた...」須崎からわずか40キロ程度しか離れていない梼原ですが標高が高く、南国高知とは思えないほど気候条件が違う土地柄です。しかし、この寒さと綺麗な水源が和紙漉きには適しているそう、ロギールさんは楮(こうぞ)、三椏(みつまた)と言った和紙の原料を工房近くで育てられています。材料から最終製品までの一貫した理想的な和紙作りを実践されていることに感激します。


Rogier Uitenboogaart(ロギール・アウテンボーガルト)作の和紙灯り


ロギールさんと言えば、このカズラに和紙をあわせた照明が代名詞のようになっています。ホテルやレストランで、この品の良い灯りを良く目にする事もあるのです。


Rogier Uitenboogaart(ロギール・アウテンボーガルト)、竹虎四代目(山岸義浩)


幟旗というお話しをさせてもらって、ロギールさんがイメージされていたのは多少の水気につも強く、布のような柔らかい風合いになるモミ紙でした。


Rogier Uitenboogaart(ロギール・アウテンボーガルト)


竹トラッカーに取り付けて走行する事を考えた場合に和紙の旗が折れてしまうのが一番格好が悪いと思っていました。そこで自分は厚手の和紙を板状に加工するような方法を想像していたのですが反対にソフトで、それでいて破れにくい強度のある和紙を教えて頂きました。


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