小学校の頃、蚕を飼っていました。そう言うとペットか何かかと思われそうですが確か実験か何かではなかったでしょうか。平らなお菓子の箱を使い、ベットの下に置いて食欲旺盛な蚕の姿を観察していたのを覚えています。土用干しに梅干しを並べるエビラ籠は元々この蚕を飼うための道具でした、平らな竹編みの上に沢山の蚕とエサになる桑の葉をのせて蚕棚に並べていたのです。
このエビラも県内で古くから使われて来たものです。随分前のものらしいのですが竹編みはしっかりしていて、まだまだ現役で使えそうな渋い味わいを醸し出しています。
昔使っていたエビラは今では野菜干しなどに活用されていますが、農家の方に聞くと結構な数が残っていると言います、さすが高知です。さて、そんな中で珍しい蚕が繭を作る際に使う道具がありました。呼び名を聞くのを忘れましたが木材をくり抜いて作られた土台を何と一閑張りして仕上げています。
蚕は家の中でも一番温かで良い場所で飼われていたそうですが一閑張りまでするとは当時それだけ大事にされていたのだと知ることができますぞね。
そういえばタイに竹を見にいった時にも蚕の繭をつくる道具を拝見しました。丸い大きな竹笊に仕切りがつけられていました、国によって様々なのですが竹が多用される事だけは共通なのです。
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