高知県は少子高齢化が進む日本でも、その最先端を行く県なのです。あまり嬉しくないような事柄に限って国内トップクラスというのも困ったものですが本当の事なので、しっかり向き合わねばなりません。
人口減はこれからも想像を超えるスピードで進み、全県例外なく色々な課題が見えてくるに違いありません。人が減る、しかもかなりの割合で減る事を前提として地域を考えることが必要となってくる中で思い出すのが一昨年のローソン撤退問題なのです。
虎竹の里には唯一残された食料品、雑貨店として都会に無数にあるコンビニとは全く違った意味合いを持っている店舗が無くなることは地域に暮らす住民にとって大きな痛手です。その時に自分が「田舎コンビニ構想」としてお話ししたのが営業時間の変更でした。
大手コンビニチェーンでは全国津々浦々どこに行っても24時間営業が決められていますが、深夜早朝の人手を確保するのが難しい地域では、かってセブンイレブンがそうであったように朝7時から夜11時までの営業して人件費、光熱費のロスを失くしたほうが店の継続がしやすいのではないかと思っていたのです。店の採算自体はとれていても人の手配が田舎では非常に難しく、来客の少ない深夜帯に店を開けているのが負担のようでした。
20数年前に80万県民といわれた高知県は現在71万人、これからも人口の減る地域にあってそれでも生活基盤となっている店舗を残すには営業時間見直ししかないと考えていたのが1年前です。ところが、わずかこの1年で状況は大きく変わってきました。人口の減るのは川の流れのようなものですから止めることができません、それでは何が変わってきたかというとIT技術です。
少し前までは現実的とは思えなかった自動車の自動運転は既に実用化されて町で走っています。高速道路を行きかう大型トラックの運転なども今年か来年には自動化されるかも知れません。10年後には現在の人の仕事の半分はAIやロボットに変わってしまうと言われますが実は、そんなに時間はかからないように思っています。
IT最先端の中国では無人コンビニがあって店員さんがいなくとも何不自由なく品物が購入できるそうです。ホテルやファーストフード店でも機械化が進んでいますので、ここ数年で学生さんのアルバイトは不要になっていくでしょう。
田舎コンビニ構想にしても1年前には人の確保を心配していましたが、恐らく日本中のコンビニは自動化され無人での営業が近日可能になる事を思えば虎竹の里のように来客数の少ないコンビニも撤退することなく営業を続けてもらえるものと安心しています。
コンビニの撤退問題については何とか解決したようで、それは高知県下のみならず全国の過疎地域すべてにおいても同じで喜ばしい事であると同時に、このAIやロボット技術のスピードの早さには手放しで喜んでもよいのかと考えてもいます。凄い時代です。
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