パリ・エルメス(HERMES)本店の竹家具とは?

パリ・エルメス(HERMES)本店の竹家具


「竹屋さんですか?それなら二階の竹家具を是非見て行ってください」


パリのエルメス本店には行くのは初めてです。外国のモデルさんのような方ばかりの中で緊張して、キョロキョロと立ちすくんでいる田舎者の自分に店員さんが優しく声をかけてくれます。


パリ・エルメス(HERMES)展示室


しかし、良くお声をかけていただきました。もし言うてくれなかったとしたら、こんな場違いな高級店の二階の更に最深部まで行くことはなかったと思うがです。


沢山のお客様でにぎわう店内とは違って静かなスペースには、まるで漆家具のように見えるスチール製座卓や「人間万事塞翁が馬」の故事にちなんだ馬をデザインしたキルト、籐や木製品など自然素材と革をあしらった作品が並んでいます。


デパートにならぶ高級ブランドにはあまり興味がないのですがエルメスは特別です。凄いところは、とにかく革にこだわっているところ、何にでも革を使おうとする姿勢は大好きです。


パリ・エルメス(HERMES)Karumi


そんな展示の中に竹のベンチとスツールはありました。竹の集成材を上手くつかって見事な美しさを表現していますが、安定感があり非常にしっかしていて快適な座り心地です。


アルヴァロ・シザ(alvaro siza)というポルトガルの国際的な建築家の方のものだと言いますが、その真骨頂は持ってみて実感ぜよ。なんと軽やかなことか! なるほど作品の名前が「Karumi」となっている理由が分かりました。


パリ・エルメス(HERMES)本店


さて、この会場の天井にもご注目いただきたいのです。お店の方は「レンガです」と言いますが、どうでしょうか?


パリ・エルメス(HERMES)本店


自分には涼しげな、伸びやかな竹に見えて仕方ありませんでした。銀座のアルマーニでしたか竹をあしらったデザインをビル全体に取り入れています。「21世紀は竹の時代」と1985年から言ってきました、エルメスでも竹の家具に触れ、竹の意匠を感じて世界で竹が見直されつつある事に喜んでいるのです。


コメントする